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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第3章  科学技術システムの改革
第4節  優れた科学技術関係人材の養成とそのための科学技術に関する教育の改革
2.  技術者の養成・確保


 科学技術創造立国の実現を目指す我が国としては,技術基盤の強化とともに,技術革新による産業フロンティア創出と産業の国際競争力の観点から,質が高く,かつ,十分な数の技術者の養成,確保が重要な課題となっている。このため,以下の施策を通して優秀な技術者の養成・確保を図っている。


(1) 技術士制度の運用

 技術士制度は,昭和32年に制定された技術士法(昭和58年改正)により創設され,高等な専門的応用能力をもって,科学技術に関して計画,設計等の業務を行う者に対し「技術士」の資格を付与し,その業務の適正を図り,科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的としている。

 技術士となるためには,20の技術部門ごとに,高等の専門的応用能力を有するか否かを判定する国家試験に合格し,登録を行うことが必要であり,毎年,技術士及び技術士の指導を受けながら将来技術士となることを目指して業務を補助する技術士補について,試験を実施している。平成12年度は,技術士については3,373名,技術士補については2,462名が合格した。また,平成12年12月末現在の技術士登録者及び技術士補登録者は,それぞれ43,665名,7,725名であり,部門別分布は 第3-3-27図 のとおりである。

第3-3-27図 技術士の技術部門別分布(平成12年12月末現在)


(2) 技術士制度の改善

 技術者資格の国際的な相互承認の急速な具体化をはじめ技術業務をとりまく環境の変化に対応するために,技術士資格の要件の国際的な整合性を確保すること,高い技術能力と職業倫理を備えた技術者の数を増加させることが喫緊の課題となっていることを踏まえ,技術士審議会において技術士制度の改善について調査・審議が行われ,平成12年2月,{1}外国の技術者資格を有する者の認定にかかる措置,{2}試験制度の改善,{3}継続教育の導入,{4}社会に対する責務(職業倫理)の明示を内容とする「技術士制度の改善方策について」がまとめられた。

 本報告を踏まえ,平成12年4月に技術士法の一部が改正され,また,同年12月には,改正技術士法の実施や,新たな技術部門として総合技術監理部門の設置のため,技術士法施行規則の一部が改正された。

 これらの法令に基づき,新しい技術士制度が平成13年4月1日から運用されている。


(3) 技術者資格の国際相互承認への対応

 平成7年にAPEC首脳会議で採択された大阪行動指針を受け,域内における有資格技術者の移動を促進するための「APECエンジニア相互承認プロジェクト」が進展中であり,我が国としては,本プロジェクトにおける検討に積極的に参加し,技術士資格と,海外の対応する資格の相互承認の実現に向けて施策を展開している。

 平成12年11月,APECの場における検討結果が「APECエンジニア・マニュアル」として公表され,我が国を含む参加7エコノミーにおいてAPECエンジニアの審査登録の受付が開始された。

 また,APEC以外の国々との間でも相互承認を進めるため,APEC諸国に加え,米国,イギリス,南アフリカ,アイルランド等より構成されるEngineers Mobility Forumにおける検討に参加している。


(4) 技術者の能力開発・再教育のための情報提供

 既に職に就いている技術者が最新の技術の成果,知見を常に取り入れ,技術能力の向上を行うことは我が国の技術基盤の強化のために必要不可欠であり,国として積極的に支援していくことが必要である。このため,最新の技術情報・データ等をインターネット等を通じて全国の技術者(約240万人)の能力開発,再教育のために効果的・効率的に提供するシステムの構築に向けて準備を進めている。


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