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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第3章  科学技術システムの改革
第4節  優れた科学技術関係人材の養成とそのための科学技術に関する教育の改革
1.  研究者・技術者の養成と大学等の改革


 優れた研究者・技術者等の養成は,科学技術システムの改革において極めて重要な課題であることから,大学・高等専門学校等における教育の一層の改善・充実を図る必要がある。


(1) 大学院,大学学部・短期大学における人材の育成

{1}大学院に重点を置いた人材の育成

 近年の急速な技術革新,産業構造の変化に伴い,これまで以上に先端科学技術の分野を中心に,独創的で高度な教育研究の推進が求められており,特に,大学院に重点を置いて人材の養成に努めていくことが重要である。理工系の大学院については,国立大学が大きな役割を果たしており,平成12年度においては6大学で14研究科等を,10大学で18専攻を新たに設置した。なお,大学院学生数は着実に増加しており,平成12年5月1日現在の在学者総数は205,311人にのぼる( 第3-3-25図 )。

第3-3-25図 大学院在籍者数の推移

 また,大学院における教育研究内容の豊富化,学際化を図るために,国立大学においては,学外の民間等の研究所の施設・設備,人的資源を活用して大学院教育を行う連携大学院方式を平成12年度は42大学75研究科で実施しており,社会との連携の充実等の観点から民間等からの寄附で設置される寄附講座は,平成13年1月現在で11大学19研究科に27講座設置されている。

{2}理工系人材の育成

 現代社会の諸課題を解決し,豊かな未来社会を切り開いていくためには,新しい科学技術の創出が必要である。また,科学技術創造立国として発展してきた我が国は,今後さらに先導性,独創性を発揮し,国際社会に貢献していくことが期待されており,これらを支える理工系の創造性豊かな優れた人材の養成が極めて重要である。

 それとともに,我が国の生命線ともいうべき製造業の発展を担い,ものづくりの基盤技術を支える実践的な人材の養成も推進していく必要がある。

 このような観点から,文部科学省においては,平成12年度において,{1}学科の改組再編,大学院研究科専攻の設置,{2}理工系学部等における実験実習設備の高度化・現代化,{3}学生の創造性を育成するための教育プログラムの開発や,理工系分野の魅力を積極的に青少年や社会に情報発信するための体験入学事業等,{4}学生が生産現場等で就業体験を行うインターンシップ,{5}社会的要請に対応した先端分野において企業と大学が共同して行う産学共同教育プログラムの開発の推進,{6}昼夜開講制の導入等社会人受入れの充実などを図った。

{3}教養教育の充実

 社会の高度化・複雑化等が進み,科学技術が未曾有の発展を遂げている中で,大学においては,学生の専攻分野に関わらず,主体的に変化に対応し,自ら将来の課題を探求し,その課題に対して幅広い視野から柔軟かつ総合的な判断を下すことのできる力(課題探求能力)の育成を図る観点から,教養教育の充実を図ることが重要である。このため,文部科学省においては,平成12年度においても,大学における教養教育の充実のため,予算措置や情報提供など所要の措置を講じ,各大学の積極的な取組を促している。各大学においては,例えば,学際的・総合的な内容の科目や少人数セミナー形式の科目,インターンシップやボランティア活動を採り入れた授業科目の開設等,教養教育について積極的な取組が行われている。

{4}学生に対する支援

 学生に対する支援については,優れた大学院学生が安心して進学できる環境の整備のため,研究奨励金を支給する日本学術振興会特別研究員制度や,日本育英会の育英奨学事業( 第3-3-26図 ),ティーチング・アシスタント(TA)経費などの充実に努めている。

第3-3-26図 日本育英会奨学金貸与人員総数(大学院生)の推移


(2) 高等専門学校における人材の育成

 高等専門学校は,実践的技術者の養成を目指し5年一貫の高等教育機関として創設され,その教育成果は産業界等から高い評価を受けてきたところである。各高等専門学校が今後とも発想力豊かな実践的技術者を育成する教育機関としての重要な役割を果たしていくため,文部科学省においては,平成12年度において,{1}カリキュラム・教育方法等の改善など教育研究活動の高度化,産業界との連携促進,ロボット製作等の高度なものづくり活動のための経費の措置,{2}科学技術の高度化等に対応するための専攻科の設置,{3}社会の要請に適切に対応するための学科の改組などを進め,その整備・充実に努めている。


(3) 専修学校における人材の育成

 文部科学省では,専修学校において,社会のニーズに対応したより高い職業能力を有する人材を育成するため,産学連携による教育プログラム開発等の実施や教育装置,情報設備の整備等の施策を行うなど,教育内容の高度化等を進め,より実践的な職業教育,専門的な技術教育の推進を図っている。


(4) 高等学校における人材の育成

 高等学校においては,観察・実験などの体験的な学習や問題解決的な学習を重視した理科教育の教育内容の改善を図るとともに,社会の変化等に適切に対応した産業教育の振興のための実験・実習の施設・設備の充実を図っている。


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