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第1部   我が国の科学技術の創造力
第2章  我が国の科学技術システムの現状と課題
第1節  科学技術人材
5.  外国人研究者,技術者の活用の問題


 我が国の研究者の資質を高め,国際的な競争の中で優れた成果をあげていくためには,外国人研究者を招へいすることは有効な施策である。

 このような認識のもと,我が国の大学や国立試験研究機関での外国人の登用は着実に増加してきている( 第1-2-12表 )。また,平成11年に科学技術政策研究所が国内の国立試験研究機関と特殊法人研究開発機関に対して行ったアンケート調査によると,回答のあった47機関(国研41,特殊法人6)のうち,38の機関から外国人研究者が機関内にいるとする回答が得られており,その全研究者に対する割合は平均で19.2%と研究者の約5人に1人は外国人となって

いる。

第1-2-12表 外国人研究者の登用数

 民間企業に対して同様に行った結果によると,回答のあった271社のうち外国人研究者がいると答えたのは112社であり,その割合は0.38%と小さい。しかしながら,外国人研究者を採用している民間企業の多くは,その業績を高く評価し,外国人研究者の採用によって様々なプラスの効果があったとしている一方,採用経験のない企業との意見の相違も大きい( 第1-2-13図 , 第1-2-14図 )。

第1-2-13図 外国人研究開発者の評価(過去3年間に実際に採用経験のある企業からの回答)

第1-2-14図 外国人研究開発者の評価(過去3年間に実際に採用経験のない企業からの回答)

  第1-2-13図 第1-2-14図 を比較すると多くの興味深いことがわかる。採用経験のない企業は,外国人研究者を採用しない主な理由として「必要性がない」(66.2%),「日本人研究者とのコミュニケーションの問題」(40.4%),「成果評価の困難さ」(25.1%)としているのに対し,実際に採用経験のある企業がこれらの点が問題であったとしている割合はそれぞれ,2.7%,11.9%,4.1%と大幅に小さくなっていることがわかる。各企業の研究状況は各々異なるが,実際に採用経験のある企業からは,かなり高い評価を受けている。

 一方,このような外国人研究者の採用という方法以外の手法を用いた海外との連携は高まっており,多くの企業が海外に研究所を設立し,海外での研究開発活動を行っている。「民間企業の研究活動に関する調査報告」においても,資本金500億円を超える大企業では約45%が海外に研究所などの研究開発拠点を設立していると回答を寄せており,米国国立科学財団が2年ごとに発行している「Science and Engineering Indicators」の2000年度版によると,1998年度に米国内に存在する日本企業の研究所は251にのぼる。


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