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第1部   我が国の科学技術の創造力
第2章  我が国の科学技術システムの現状と課題
第1節  科学技術人材
2.  我が国の技術革新を担う技術者の養成・確保


 我が国の技術革新を担う高い専門能力を有する技術者は,国際競争力強化を図る上で,重要な役割を果たしている。技術の急速な進歩と経済活動のグローバリゼーションが進む中で,我が国の技術基盤を支え,国境を越えて活躍できる質の高い技術者を十分な数とするよう養成・確保していくことが重要である。

(技術者教育プログラムの認定と技術士資格の国際化)

 大学等における理工系教育に係る改善に関連して,平成11年に社団法人日本工学教育協会,社団法人日本工学会などをはじめとする技術系の学会等により,日本技術者教育認定機構( JABEE* )が設立されている。JABEEは高等教育機関における技術者教育プログラムのうち一定水準を確保しているものを認定するとともに,その認定システムを国際標準に準拠させることを目的としており,今後,高等教育の国際的な通用性・共通性の向上や国際競争力の強化を図る上で重要な役割を果たしていくものと期待されている。

 経済活動のグローバル化に伴って,技術者の国際的な交流も盛んになってきている。このような状況の中で,技術者の能力の国際的な評価の重要性と高度な専門知識を持った技術者の国際的な承認の必要性はますます高まりつつある。1995年に開催されたアジア太平洋経済協力( APEC* )首脳会議で,APECの発展を図るため,技術者資格に関する相互承認に基づく有資格技術者の国際的な流動化を促進することが決議され,平成12年11月から,我が国を含む7か国・地域においてAPEC技術者の審査・登録が開始されている。

 現在,我が国で相互承認が受け付けられている分野は,相互承認プロジェクトで対象とされている9分野の技術部門のうち,Civil(土木)及びStructural(構造)の分野のみであり,両分野に対応する我が国の国内資格は技術士及び一級建築士となっている。今後,他の分野でも順次承認が行われていく予定であるが,その際にAPEC技術者の各分野に対応する国内資格として技術士資格の重要性が高まるものと考えられる。

 技術士制度はAPEC技術者の国際承認時に重要となるだけではなく,高度化,複雑化する科学技術に対する信頼性や安全の確保などのため,高い技術的能力と職業倫理などの資質を備えていることを保証するとともに,こうした技術者を育成することを目的としている。これらの目的を実現し,国際整合性を確保するため,平成12年4月に技術士法の改正が行われた。


*JABEE:

Japan Accreditation Board for Engineering Education


*APEC:

Asia Pacific Economic Cooperation


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