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第3部   科学技術の振興に関して講じた施策
第3章  研究活動の推進
第3節  組織別の研究活動
3.  大学等における研究活動


 科学技術振興の中核・基盤となる学術研究は,研究者の自由な発想と研究意欲を源泉として創造性豊かな新しい知見を生み出すことを本質としている。大学等は,学術研究の中心として,我が国の学問的基盤の確保と水準の向上を図ることを基本的な使命の一つとしている。その主な特色は,人文科学,社会科学及び自然科学の広範な領域にわたる学問の発展を目指していること,研究者の自主性の尊重がその発展にとって不可欠であること,研究と教育が総合的に推進されていることなどである。


(1) 大学等の研究機関

 大学等の研究は,学部・大学院研究科のほか,大学に附置されている研究所,学内の共同利用あるいは特定の学部に附属する研究施設など大学内の各種の研究組織に加え,特定の大学に属さず国公私立大学等の研究者の共同利用に供するために設置された大学共同利用機関を中心に進められている。

 これらのうち,大学に附置されている研究所においては,それぞれ特定分野における特色ある研究が推進されている。例えば,国立大学においては,東北大学金属材料研究所,東京大学宇宙線研究所,東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所など62の研究所が設置されている。また,大学共同利用機関については,宇宙科学研究所,国立天文台,核融合科学研究所,国立民族学博物館など16の研究所が設置されている。さらに,公私立大学においては,研究所・研究施設等が約600程度設置され研究が推進されている。

 これら大学等の研究を推進するため,文部省では,大きく分類すると,基盤的研究環境を整備し,基礎的研究活動を支えるための基盤的資金と,適切な審査・評価に基づいて選択的に配分される科学研究費補助金,未来開拓学術研究推進事業による研究費等の競争的資金の確保に努めている。

 このうち,経常的な研究費は,研究者の自由な発想に基づく研究を支えるためのものであり,国立大学においては,教職員の人件費のほか,教育研究基盤校費,教官研究旅費などの経費が積算されている。また,私立大学に対しては,経常費補助や教育研究装置補助等により,人件費を始め教育研究活動全般に対する助成措置がとられている。


(2) 学術審議会の答申及び建議

 平成10年1月,文部大臣から,科学技術基本計画の策定,政府の行財政改革の推進や大学改革の進展など,学術研究を取り巻く状況の変化に対応すべく,「科学技術創造立国を目指す我が国の学術研究の総合的推進について」諮問が行われた。平成11年6月,学術審議会は答申を行い,21世紀の学術研究の役割を「新たな文明の構築への貢献」と位置付け「知的存在感のある国」を目指すという理念の下に,「世界最高水準の研究の推進」,「21世紀の新しい学問の創造」,「社会への貢献」の3つの目標を揚げ,その実現のため,{1}優れた研究者の養成・確保,{2}研究組織・体制の機動的整備,{3}競争的研究環境の整備,{4}世界水準の研究基盤の整備,{5}人文・社会科学研究の振興と総合的研究の推進,{6}学術国際交流の推進,{7}社会的連携・協力の推進及び{8}学術・科学技術の調和,の8つの提言を行っている。

 なお,これまでにも平成4年7月に「21世紀を展望した学術研究の総合的推進方策について」答申が行われ,これに沿い,平成6年7月には,「学術国際交流の推進について」を,平成7年4月には,中核的研究機関の設置などを提言した「地球環境科学の推進について」を,同年7月には,「卓越した研究拠点(センター・オブ・エクセレンス)の形成について」を,平成8年7月には,「大学図書館における電子図書館的機能の充実・強化について」及び「21世紀に向けての研究者の養成・確保について」を,平成9年12月には,研究面における大学等の評価の在り方について提言した「学術研究における評価の在り方について」を,平成10年1月には,中核的な研究機関の創設等情報に関する研究分野の推進方策について提言した「情報学研究の推進方策について」を建議として取りまとめた。

 文部省では,これらの答申・建議等を踏まえ,我が国の学術研究基盤の計画的・重点的な整備を図るとともに,学術研究の進展に柔軟に対応できる,世界に開かれた学術研究体制の整備を図るため,研究費の充実,大学の研究施設・設備の改善,若手研究者の養成・確保,基礎研究の重点的推進,卓越した研究拠点(COE)の形成,研究評価の充実,学術情報基盤の整備充実など,総合的な施策を積極的に展開している。


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