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  付属資料
4.  主要先進諸国における重要技術の設定
(3)  フランス


フランス産業省は,1995年,今後5〜10年を見通して仏産業にとって鍵となる重要な技術(キーテクノロジー)を設定した。この作業には,産業界,研究界から約200人の専門家が参加し,4つのステップで行われた。

1)第一ステップ:技術選定の基準

産学の有識者約20人からなる運営委員会で,以下のような,キーテクノロジーを選定する基準を作成した。

○現実の市場性,潜在的競争力
○貿易へのインパクト
○社会的・文化的に受け入れられるかまたは反発されるか
○製品の競争力を獲得・維持することの重要性
○産業界に依存することの脆弱性,危険性
○国家的需要(国防,エネルギー,環境,厚生,文化)への貢献
○仏における産業化
○国の産業に技術が普及する能力
○国際競争力へのインパクト

2)第二ステップ:技術の同定

第一ステップで決められた基準に基づいて,技術の同定を行った。このために,市場の技術ニーズに着目した5グループと,技術のダイナミズムに着目した5グループの,合わせて10の専門家グループを設置した( 付4-10表 )。

各グループは,産業界,科学界の専門家10〜15人で構成され,重要と判断する技術のリストを作成した。10専門家グループから計676技術が提出された。次ぎに,運営委員会が各専門家グループが提出した技術リストを一つに統合し,136技術のリストとした。

付4-10表フランスのキーテクノロジー設定作業における 専門家グループの構成

3)第三ステップ:仏の地位の評価

文献調査と専門家へのヒアリングから,136の技術一つ一つについて,開発の程度(技術的,産業利用の両面),科学面での仏・欧州の強さ,産業面での仏・欧州の強さを評価した。

4)第四ステップ:キーテクノロジーの選定

136の技術を,「環境の整備度」,「経済社会への貢献度」という二つの基準で二次元平面に配置し,キーテクノロジーを選定した。136技術のうち,105がキーテクノロジーとして選定された( 付4-11表 )。

「環境の整備度」とは,産業・科学の能力の存在,技術の支配,好環境の存在,パートナーの存在・貢献,技術の価値を引き出す能力(仏産業の先見性・適用性,市場に順応する能力,金融資源を動員できる可能性))からなる。

「経済社会への貢献度」とは,現在・将来の市場ポテンシャル,製品の競争力の獲得・維持,脆弱性の除去,国家ニーズへの貢献,国の産業の中への普及の可能性からなる( 付4-12図 )。

付4-11表フランス産業省が設定したキーテクノロジーリスト



付4-12図フランスにおけるキーテクノロジーの 相対的優先度(輸送技術関連)


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