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第2部  海外及び我が国の科学技術活動の状況
第1章  研究費
第4節  性格別研究費


基礎研究,応用研究,開発研究のいわゆる研究の性格区分も国によりその区分けが異なっていること等から単純な比較は困難であるが,研究費の性格別構成比の統計数値は,おおよそその国の研究活動の状況を反映している。主要国のうち近年の統計数値がある,日本,米国,ドイツ及びフランスにおける研究費の性格別構成比を見ると,ドイツ及びフランスは基礎研究の割合が大きく,我が国と米国はほぼ似た構成となっている( 第2-1-15図 )。

我が国の基礎研究費の割合が他の主要国に比べ低い理由は,大学における基礎研究比率が他国に比べて低いことが挙げられる。これは,大学等を専門別にみた場合,理学では基礎研究の比率が極めて高いものの,工学,農学,保健では応用,開発研究の比率が5割近くを占めているためである( 第2-1-16図 )。また,米国においては大学の基礎研究比率が我が国ほどではないものの,他国と比べ低いことのほか,応用・開発研究が高い割合を占めている産業の研究費の比率が高いことが要因となっている。

主要国の基礎研究の割合の推移を見ると,我が国は,1990年度(平成2年度)から増加してきたが,1995年度(平成7年度)以降減少に転じている。また,米国は,1994年度(平成6年度)をピークに減少傾向に,ドイツ,フランスは増加傾向にある( 第2-1-17図 )。

第2-1-15図 主要国の研究費の性格別構成比

第2-1-16図 組織別研究費の性格別構成比(平成9年度)

第2-1-17図 主要国の基礎研究費の割合の推移

研究の性格区分

OECDの「フラスカッティ・マニュアル」では,研究を性格別に以下の3つに区分している。

基礎研究

特別な応用とか用途とかを考慮することなく,主に現象や観察可能な事実の根源的な基礎について新しい知識を得るために企てられる実験的または理論的研究をいう。

応用研究

新しい知識を得るために企てられる独創的な研究であり,主として特定の実用的ねらい又は目的に向けられる。

開発研究

研究又は実際の経験から得られた既存の知識を利用して,新しい材料,製品又は装置を生産し,新しい工程,システム及びサービスを導入又はすでに生産又は導入されたそれらのものを著しく改善することを目的とした系統的な研究である。

日本の「科学技術研究調査」(総務庁)では,性格別研究を以下のように定義している。

基礎研究

特別な応用,用途を直接的に考慮することなく,仮説や理論を形成するため若しくは現象や観察可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的又は実験的研究をいう。

応用研究

基礎研究によって発見された知識を利用して,特定の目標を定めて実用化の可能性を確かめる研究及び既に実用化されている方法に関して,新たな応用方法を探索する研究をいう。

開発研究

基礎研究,応用研究及び実際の経験から得た知識の利用であり,新しい材料,装置,製品,システム,工程等の導入又は既存のこれらのものの改良をねらいとする研究をいう。


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