ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
 
第3部  科学技術の振興に関して講じた施策
第4章  科学技術振興基盤の強化
第4節  研究交流の推進


近年の研究開発は,高度化かつ複雑化し,境界領域,,複合領域に拡大してきており,今後,創造的な科学技術の振興を図るためには,研究組織の枠を越えた人的・物的研究交流及びそれを可能とする体制の整備を積極的に推進し,限られた研究資源の効率的かつ効果的な活用を図ることが重要である。

国が行う研究開発については,国家公務員制度,財産管理制度等の制約があり,民間や外国等の国以外の者との研究交流の促進を図る上での条件が十分に整っていなかった。このため,法制度上のあい路を改善すべく,昭和61年11月に研究交流促進法が施行されるとともに,運用上のあい路を改善するため,昭和62年3月に「産学官及び外国との研究交流の促進に関連する諸制度の運用に関する基本方針について」が閣議決定された。

研究交流促進法については,科学技術面での国際貢献の必要性が高まるとともに,基礎的・創造的研究の推進が内外から強く求められてきている状況の下,国の研究活動を取り巻く種々の制度的制約を一層緩和するために,平成4年7月に同法の一部改正法が施行された。

さらに,新技術事業団では,これまで産学官の研究者を結集した基礎的研究の実施等について豊富な経験を有することから,新技術事業団法の一部を改正(平成5年3月成立)して,研究者の交流の促進に関する業務等を追加することにより,研究交流を総合的に促進するための体制の整備を図った。

現在,研究者の交流に関する制度としては,各省庁の客員研究官制度や流動研究員制度等により,外部の研究者が国の試験研究機関において研究に参加しているほか,新技術事業団の異分野研究者交流促進事業をはじめとする研究交流促進事業により,研究者の交流が推進されている。

さらに,産学官の研究交流の促進を図るため,各省庁において共同研究制度等が実施されているが,科学技術庁では,平成7年度において,国立試験研究機関,大学,地方自治体及び民間の有機的連携により,生活の質の向上及び地域の発展に資する目的指向的な研究開発を総合的に推進するため,科学技術振興調整費による「生活・社会基盤研究」を開始したほか,個別の研究機関のみでは実施できないような共通の研究目標に対して,産学官の研究能力を結集しその有機的連携の下で基礎的・先導的科学技術分野等の研究を推進するため科学技術振興調整費による「総合研究」の拡充を図った。このほか,各省庁の受託研究制度により,国立試験研究機関において,産業界等外部からの委託を受けて受託研究が行われているところである。

研究施設等の共同利用の促進を図るための施策としては,研究交流促進法や基盤技術研究円滑化法により,外部の研究者による国有試験研究施設の廉価使用を認めているほか,科学技術庁では,日本原子力研究所と理化学研究所の共同事業として整備を進めている大型放射光施設(SPring-8)について,共用の促進を図るための体制整備を行っている。SPring-8は,基礎研究をはじめ,広範な分野の研究に重要な成果をもたらすものであり,研究者の期待が大きい。このため,これを国内外の研究者に広く開放し,その利用の促進を図るため,平成6年6月に「特定放射光施設の共用の促進に関する法律」が制定された。平成7年度においては,平成9年度の供用開始に向けて,放射光利用研究促進機構の諮問委員会において,国内外のあらゆる利用者,すべての研究分野に対して,公平な利用機会を提供することを基本として,利用課題の募集,選考の具体的手順等について審議を行い,「共用施設の利用研究課題選定に関する基本的考え方」及び「専用施設の設置及び利用に関する考え方」を取りまとめた。

また,平成8年3月,航空・電子等技術審議会において,SPring-8の利用促進,施設利用の高度化,施設の適切な管理運営等について本施設の効果的な利用・運営のあり方を明らかにした「大型放射光施設(SPring-8)の効果的な利用・運営のあり方について」(諮問第20号)に対する答申が取りまとめられた。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ