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  はじめに
第1部  研究活動のフロントランナーをめざして
  むすび


我が国の科学技術を取り巻く環境は,大きく変化している。科学技術に対する期待という面では,経済フロンティアの拡大をもたらすブレークスルーとなる基礎的・独創的研究の成果に対する期待が高まるとともに,地球環境問題など地球規模の諸問題への対応がますます強く求められるようになっている。また,科学技術が精神・文化活動や生活に対して及ぼす影響も重要となってきている。一方,研究開発の現場においては,情報化,施設・設備の高度化,海外との協力拡大などにより,研究環境が大きく変化している。研究開発に取り組む際には,これらの変化を先取りして,研究者の知的創造力を最大限に発揮することが期待されるが,大学,国立試験研究機関等においては,研究支援者の不足や施設・設備の老朽化・陳腐化などにより,必ずしも満足できる状況にはないと見られる。また,民間においては,技術の芽(シーズ)の探索,優秀な頭脳の確保・活用,共同研究の推進のため,アイディアの供給,発見の面で評価の高い欧米へ進出している企業が,特に大企業では多く,国際的な広がりという点では好ましいことと考えられるが,民間企業の国内での研究費が伸びていない状況と考え合わせると,将来的な懸念材料とも見られる。

昨年11月には「科学技術基本法」が制定され,本年は,いわば「科学技術基本法元年」である。政府は,基礎的・独創的研究の一層の推進により,基礎研究,応用研究,開発研究の調和のとれた発展を図るなど,今後一層強力に科学技術振興施策を推進していくことが求められている。

我が国が研究活動のフロントランナーをめざして研究活動のさらなる展開を図っていくためには,研究成果を出す上での阻害要因を取り除き,研究者が一意専心研究活動に専念できるような環境を整備していくとともに,若手研究者に対する支援事業や任期付任用制度など柔軟な人事システムの活用,展開を通じて,層の厚い研究開発人材を育成していく努力が重要である。それと同時に,社会的にもインパクトのある研究開発成果の創出,社会に対するわかりやすい情報発信などを通じて科学技術と社会とのかかわりを強めていくことも肝要である。


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