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第1部   いま,世界の中で
第2章  主要国の科学技術政策動向(各国編)
第2節  欧州
1.  ドイツ


ドイツにおいては,1990年の東西ドイツの統一等に起因する緊縮財政が続く中で,旧東ドイツ地域の再建を最優先の課題としつつも,基礎研究を引き続き重要とし,国際競争力の向上等に主眼をおいた効率の高い研究開発を追求した科学技術政策が展開されるとともに,環境・保健を初めとする予防研究にも力が注がれている。以下では,その研究開発活動と科学技術政策の最近の動向をみていくこととする。


(1) 研究開発資源

(研究費)

‐研究費総額‐

ドイツにおいて国内で使用された研究費は1992年において776億マルクで,国内総生産に対する比率は2.56%となっている。ここ数年の推移をみると,統一により大きく拡大した1991年を除き堅実な伸びを示している。国際比較の上では依然として研究集約的国家であるが,研究費の対国内総生産比は1988年以降低下しており,日本(1992年度2.99%)や米国(1992年度2.61%)より小さく,また,他の諸国に比べての優位性も縮小している( 第1-2-独1図 , 2図 )。


脚注:1マルクは,1981年において98円,1985年において81円,1990年において90円,1991年において81円,1992年において81円,1993年において67円である。

(IMF為替レート)

-研究費の組織別負担及び使用-

研究費の組織別負担割合をみると,産業界が約6割を負担している。産業界の負担割合は1980年代にその負担する研究費の大きな伸びにより増加したが,1990年代に入りその伸びが低下したこと,連邦政府と州政府が全ドイツの研究開発環境の整備のため研究開発支出を増大したことから1990年から1992年にかけて減少した( 第1-2-独3図 )。

研究費の組織別使用割合をみると,産業界が大部分(約7割)を使用している。組織別負担割合と同じく,1980年代に産業界の研究開発支出の大きな伸びに伴いその割合が増加したが,1990年代に入り使用割合は低下している。これに対し,大学,研究機関(政府,民間)の使用割合は増加している( 第1-2-独4図 )。また,国内の各部門から外国へ流れる研究費も増加している。

-性格別研究費-

研究費の性格別構成比については,旧西ドイツ地域の1989年の数値であるが,基礎研究が19.8%,応用・開発研究が80.2%となっており,基礎研究が重視されている。なお,基礎研究は,その53.4%が大学,23.8%が政府,22.0%が産業界,0.8%が民営研究機関により実施されている。

(研究人材)

第1-2-独1図 ドイツの研究費の推移

第1-2-独2図 ドイツの研究費の対国内総生産比の推移

ドイツの研究者数は,旧西ドイツ地域の1989年の数値であるが,17万6千人となっている。研究者の組織別内訳は産業界が64.2%,大学が22.0%,政府研究機関が13.1%,民営研究機関が0.7%となっている。

旧東ドイツ地域については,特に産業界において,研究人材の減少が続いているが,研究開発を行う企業の新設や分離設立等によりその速度は弱まっているといわれている。

第1-2-独3図 ドイツの研究費の組織別負担割合の推移

第1-2-独4図 ドイツの研究費の組織別使用割合の推移


(2) 科学技術行政体制

(主要な行政機構)

ドイツ連邦政府の科学技術政策の主務官庁は研究技術省(BMFT)であり,国家的に重点的に推進すべき先端技術等の研究開発プロジェクト等を担当し,規制基準の確立等の行政事務の改善に必要な研究は各省が担当している。また,中小企業の研究能力強化には経済省(BMWi),研究技術省等が,大学の体質強化基盤の確立には教育科学省(BMBW)がそれぞれ人件費,設備等の助成を行っており,全体の調整は研究技術省が行っている。また,1994年2月,ドイツの研究,技術革新に関し関係各省にまたがる事項を審議する研究,技術及び革新に関する評議会が首相府に設置された( 第1-2-独5図 )。

第1-2-独5図 ドイツの主な科学技術行政機構と研究機関

16の州政府においては,1992年において130億マルクの研究費を負担しており,そのほとんどが大学の研究開発と連邦政府と州政府によって共同で助成される研究機関に対する助成となっている。

(主要な研究機関)

ドイツの研究機関には,各州に分散立地する大学群(総合大学,工科大学等),連邦・州の共同支援の下に各分野別に全国に展開している数多くの研究機関(マックス・プランク学術振興協会,フラウンホーファ一応用研究促進協会,大規模研究機関,ブルーリスト研究機関等),そして各州に立地する産業界の研究所等が多層的構造を形成しており,研究活動を互いに補完し合っている( 第1-2-独6表 )。

第1-2-独6表 ドイツの主な政府研究機開


(3) 科学技術関係予算

連邦政府の1993年度(1993年1月〜12月)における科学技術関係予算(政府案)は179億マルクとなっている。1981年度から1993年度までの推移をみると,1981年度から1988年度の7年間は1982年度及び1985年度を除き,対前年度増減率がマイナス1%〜3%と低く,1989年度から1992年度の4年間は6〜11%と大きな伸びを示していたが1993年度は停滞している( 第1-2-独7図 )。

緊縮財政の中ではあるが,連邦政府の1995年度予算案及び1998年度までの財政計画の政府案では産業競争力の向上に政策の重点が置かれており,ドイツの技術革新力強化のための研究技術省予算の増額計上(対1994年度予算比2.7%増),航空・宇宙研究の推進のための4カ年計画への資金支援,旧東ドイツ地域中小企業の産業研究開発活動のための支援が予定されている。

連邦政府は,旧東ドイツ地域の再建を第一の優先課題としている。

第1-2-独7図 ドイツの科学技術関係予算の推移

また,研究開発のための予算は,逼迫した財政状況下にあるが,経済成長を達成するに当たっては,研究開発に向けられる国家支出が国際的に比較して高くなるよう努力し,高い技術革新力を得るため景気循環にとらわれない研究開発への積極的な取り組みが必要としている。

連邦政府の科学技術関係予算は,研究技術省,国防省(BMVg),経済省,教育科学省の4省で全体の約85%を占めている。科学技術関係予算の約50%(1993年度94億マルク)が研究技術省の予算であり,中・長期的視野を持った研究計画の助成に用いられている。科学技術関係予算が次に大きい国防省の予算は,冷戦が続いていた1980年代を通じて倍増し,連邦政府全体の科学技術関係予算に占める構成比も20%を超えていたが,1993年度は構成比16.9%に下がっている。他方,教育科学省の科学技術関係予算は旧東ドイツ地域の大学の研究施設の整備のためにここ数年で大きく伸びている( 第1-2-独8表 )。

第1-2-独8表 ドイツの科学技術関係予算の省庁別内訳

第1-2-独9表 ドイツの科学技術関係予算の分野別内訳

科学技術関係予算の1993年度における使用目的別内訳をみると,民生部分では「公的研究機関(大規模研究機関などを除く)への運営資金」が最も大きな割合(1993年度予算の10.2%)を占め,次に「宇宙研究・宇宙工学」(同10.1%),「大学の拡充と新設」(同6.3%),「エネルギー研究・エネルギー工学」(同6.3%)の割合が大きく,続いて予防研究の「環境研究・気候研究」,「基礎研究の大型装置」,「情報工学」の割合が大きい。「国防研究・国防工学」は1993年度予算で,全体の18.0%を占めるがその割合は縮小している( 第1-2-独9表 )。


(4) ドイツの科学技術政策
1) 科学技術政策の背景

(東西ドイツの統一と緊縮財政)

1990年10月の東西ドイツの統一により,旧東ドイツ経済の建て直しにかかる費用が大きなものとなり,これが財政の大きな負担となっている。さらに,東欧諸国等に対する経済援助等の国際貢献や景気低迷に伴う税収減のため,連邦政府は大きな財政赤字を抱えている。

1994年度予算においても,財政状況が厳しく旧東ドイツ地域再建のための大幅な財政需要が持続することが見込まれ,新規歳出を原則として凍結させ社会保障費等まで削減を行うなど,財政赤字削減に積極的に取り組んでいる。なお,国防関係についても,旧東ドイツ地域向けの予算を捻出するため削減したこともあり,ドイツ統一の完成と関連して削減を続けている。

(旧東ドイツ地域での研究活動の改革)

連邦政府及び州政府は,旧東ドイツ地域の大学を除く研究体制の再編を学術評議会の勧告に基づいて取り組み,1992年1月までに100以上の新しい研究機関を設立した。これにより,旧東ドイツ地域の研究施設の数と職員数は人口を尺度にすると旧西ドイツ地域と肩を並べるようになった( 第1‐2‐独10表 )。

これに対し,旧東ドイツ産業界の研究活動は依然として不十分で,1989年末には8万6千人(推定)だった研究関係従事者は1992年末には約2万4千人に減少している。

第1-2-独10表 旧東ドイツ地域に設立された主な研究機関(1992年1月まで)

(国際競争の激化)

ドイツは,産業の高度化と貿易との強い結び付きによる発展,すなわち,技術が生み出した高付加価値製品によって世界市場で成功をおさめたと考えられている。しかし,市場がますますグローバル化し生産拠点が国際化していること,技術情報と資本がますます流動化していることから競争が激化しており,さらに,賃金及び物価の国際的格差,低成長下における市場のシェア争い,アジア諸国等の急速な追い上げなどにより厳しい試練にさらされている。また,先端技術の分野で日本や米国に遅れをとっていることに対する危機感も大きい。このような状況の中で,産業レベルでの国際競争力の改善が課題となっている( 第1-2-独11表 )。

(研究活動の効率化)

第1-2-独11表 ドイツの国際競争力強化への取り組み

ドイツは,歴史的に連邦政府,州政府,産業界それぞれの役割分担ができているほか,優秀な研究人材が存在しているという利点があるとされている。また,現在の不況によって逼迫する研究資金の使用に際して注意深い決定を余儀なくされている。こうしたことを背景として,最近の科学技術政策の目標として,研究活動の効率化が重要であり,研究開発の重点や,技術開発の長期的な評価について,連邦政府,産業界,学界の間の戦略的な対話を強化して,長期的な見通しを作成する必要があるとしている。また,基礎研究の成果はこれまで以上に市場での競争力を有する技術的優位につながらなければならないとしている。

(政府の民間助成に関する考え方)

市場経済における連邦政府の科学技術政策はあくまで基礎研究,予防研究の分野(特に環境,保健の研究)を中心とし,税制や規制の緩和など企業の研究開発活動の環境条件を整備するという側面的な援助に止まり,産業競争力の強化は産業界の責任で行うというのが連邦政府の基本方針となっている。また,連邦政府の研究開発振興は基本的に技術振興であって,営利産業における研究開発の連邦政府による振興はその研究が個々の企業や分野だけにとどまらない技術,国家的な予防課題を果たすため不可欠である技術を国民全体の利益のため促進し実現することにあるとしている。

研究技術省は,財政が逼迫し景気が低迷している中で,研究助成はこれまで以上に,その研究成果に市場性があり利益の上がる製品や処理技術に転化されるかという点で評価されなければならないとし,将来性の高い技術を助成し多面的な措置を講じて産業界への転化を支えるような積極的な科学技術政策が必要としている。


2) 科学技術政策の取り組み

以上のような状況において,ドイツは科学技術政策を積極的に展開しているが,以下ではその主要な動きをみることとする。

(旧東ドイツ地域における民間企業の研究活動の強化)

旧東ドイツ地域の産業技術研究環境は厳しい状況下にあり,旧東ドイツ地域の研究集約的製品の輸出はドイツ全体のわずかで,旧東ドイツ地域における効率的な研究開発能力を確保,構築することが優先的な課題とされている。

連邦政府は,旧東ドイツ地域の市場指向的研究開発の構築のため,産業に近い研究開発能力を強化することを急務としており,その責任はまず産業界自身にあるとしているが,研究技術省と経済省は1990年半ば以降,連携した多くの支援を行っている。1992年度には有能な研究開発能力の獲得と構築のために6億7百万マルク(1993年度は7億マルクの予定)を支出し,旧東ドイツ産業界の研究開発活動を援助している。

(基礎研究における高い水準の保持と市場経済に沿った技術政策)

基礎研究に向けられる研究費はドイツ全体の約20%を占め,また,連邦政府の科学技術関係予算に占める基礎研究の割合は約28%となっており,基礎研究に多く投資されている( 第1-2-独12表 )。連邦政府は基礎研究の振興はそれが新技術の基盤であることから今後も重要としている。同時に応用指向的な基礎研究,つまり,実現可能な研究分野がより重要とし,基礎研究の成果を新しい製品や生産工程に迅速に移転するための手段の開発を優先すべきとしている。

また,研究技術省は,科学技術関係予算の約40%を基礎研究に当てているが,応用指向的な基礎研究を優先的に振興することとし,大規模な研究施設に関しても,今後数年は,純粋に知識指向的な基礎研究における大規模施設への資金提供は抑制し,既存の施設の集約的な利用に重点を置く考えである。

第1-2-独12表 ドイツの基礎研究に向けられる研究費の割合

(予防研究の拡充)

連邦政府は,生きるに相応しい健全な環境の維持のために必要な研究を行う必要性から,予防研究(環境研究・気候研究,保健研究など)に従来以上の大きな意義を認めている。連邦政府の科学技術関係予算における予防研究用の予算割合は1982年度の15.6%(18億マルク)から1993年度の21.0%(38億マルク)に増加している。

特に,環境分野においては,1992年の地球サミットにおいて合意された経済と社会の将来性ある発展への移行が肝要で,経済成長も環境指向型の成長が求められ,そのための技術開発の重要性が増していると認識されている。また,保健分野においては,1993年始め「健康研究プログラム2000」によって将来的方向が示され,特に,ガン,エイズ,その他の伝染病,心臓・循環器系障害などに重点が置かれている。

(戦略的技術の積極的推進)

連邦政府は,戦略的技術(情報工学,エネルギー研究,材料研究,バイオテクノロジーなど)を特に重視し,優先的に振興している。これは,それらの技術がその専門領域を越えて広く利用され,産業競争力に長期にわたり影響を与え,また,それらの技術が環境に負担を及ぼさない質の成長を促す様々な技術の開発に寄与するとの認識に基づくものである。そのため,研究及び技術革新の過程におけるあらゆる関係者に潜在的な発展の大筋を示し,技術政策の優先課題領域を示す目的で技術予測調査などの調査が行われている。

例えば,エネルギー分野においては,環境に負担を及ぼさないエネルギー供給が人類にとって極めて重要であり,省エネ型の経済及び,可能な限り環境に優しいエネルギーの開発という2つの方向に沿った技術革新が求められている。

(産学官の戦略的対話の強化)

連邦政府は,今日の不況下においては研究開発投資を効率的に行うとともに,研究成果の応用への迅速な移転や新しい技術開発に遅滞なく対応することが必要と考えている。このため,早急に将来性豊かな技術を確認し,産業界,学界,政府が可能な限り協力して科学技術政策上の目標を設定し,分担してその実施に当たることを目的に,産業界,学界,政府間の科学技術政策に関する対話を強力に進めている。

この一環として,ドイツの研究技術の振興,研究技術体制の向上などを目的とし,ドイツの研究及び技術革新に関し関係各省にまたがる事項を審議する研究,技術及び革新に関する評議会の設置を1994年2月,閣議で決定した。この評議会は,連邦首相を議長とするなど日本の科学技術会議と構成が似た組織であり,当初から日本の科学技術会議を意識して進められたものとみられる( 第1-2-独13表 )。

第1-2-独13表 「研究,技術及び革新に関する評議会」の概要

また,連邦政府各省も産学官の対話に関する委員会を設置している。

研究技術省においては,ドイツの技術革新システムを改善するための複数の省庁にまたがった共通政策に関する研究技術政策のための戦略委員会及び情報科学技術,健康科学技術,交通科学技術などの8つの専門分野についての戦略委員会を設け,研究の重点や長期的な技術発展の方向の評価に関して,産業界,学界,政府の間での戦略的対話を強化し,長期的観点を深め分担して実行するよう努めている。

(中小企業の技術革新力の強化)

ドイツの中小企業は,応用指向的研究開発の領域で特にその強さを発揮し,新しいキーテクノロジーの普及において中心的役割を果たしており,また,深刻な構造的変化にも適合する極めて高い能力を持っているとされる。連邦政府は,中小企業が技術革新の過程に参加できるよう助成を行っており,研究技術省の中小企業の研究開発振興予算は,1982年度の3億4千万マルクから1992年度に約5億8千万マルクに増加し,経済省も中小企業の研究開発活動に1992年度において約2億9千万マルクの支援を行っている。

旧東ドイツ地域においては特に,効率的で成長力のある産業構造の構築において中小企業のパイオニアとしての役割は特別な意味を持っているとされ,技術革新的で競争力のある中小企業を育てるための特別措置がとられている。

(技術革新を促進する研究開発環境の整備)

市場経済下の科学技術政策は,技術革新を助長するような枠組み条件を作り上げることであり,産業界の技術革新努力を助長させる制度の確立などが必要とされている。

税制については,国際競争力の観点からも研究開発に対する税制上の優遇措置がドイツにおける産業の立地条件のための重要な要因であると考えられ,研究活動助成のための税制のあり方が議論されている。

また,規制緩和はしばしば補助金以上に効果的に技術革新の達成を助けるものとし,諸規制の緩和についても各方面を通じて取り組まざるを得ないとされている。1993年末,遺伝子工学法が改正され遺伝子工学実験,遺伝子工学プラントに関する許認可手続きが簡素化されたところであり,今後の法的規制の実施においても技術革新過程の障害となりうるものが生じないよう注意している。

(国際協力の強化)

連邦政府は,世界の将来的問題の解決に寄与し自然法則についての知識を拡大するという共通する目的のためには,資金のみならず国際的に知識を結集し,その相乗作用を活かし重複した研究を避けることが必要とし,世界的な意味を持つ研究テーマにおける国際協力を積極的に支持している。連邦政府の考える国際協力を行う根拠としては,

1) 国際的な研究の分業と専門化を可能にすること
2) 環境問題などの国境を越えた問題の解決には国際的な協力が不可欠であること
3) 新しい研究分野に世界的な知的資源を結集できること
4) 大規模装置が個々の国の負担能力を超える次元に達していること
5) 工業的研究分野では規格化の問題など世界的規模の競争のため国境を越えて結集する必要があること

を掲げている。

核融合研究及び宇宙航空研究などはその複合性と必要経費のため世界中の協力,特に,ヨーロッパの協力が不可欠としている。また,国境を越えた技術革新戦略,ヨーロッパの域内での協力(ユーレカ計画等),EUフレームワーク計画,及び,ヨーロッパ域内の研究機関との協力に力を入れている。

連邦政府の科学技術関係予算に占める国際協力の割合(国際機関への出資等)は1991年度8.7%(15億マルク)であったが1993年度では10.0%(18億マルク)に増加している。その中では欧州宇宙機関,欧州原子核研究機関への資金が中心となっている。

(防衛研究と技術)

連邦政府は,東西対立の時代と異なり兵器の技術的進歩は長期的にスローダウンし,軍備費もその優先順位が引き下げられることを前提にしている。しかしながら,北大西洋条約機構(NATO)及び西欧同盟(WEU),国連,欧州安全保障・協力会議(CSCE)の粋内で貢献し,それとともに新しい課題を果たすため,国防省はその管轄責任の枠内で民間技術に強く頼りながら同盟国と密接に協力して,将来の連邦国防軍の適切な装備に必要な技術力と協力をドイツの研究機関と産業に確保しなければならないとしている。


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