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第3部   我が国の科学技術政策の展開
第4章  研究活動の推進
第3節  科学技術振興基盤の強化
2.  人材養成及び処遇の改善


科学技術の進歩,発展は,研究開発に携わる者の能力,特に創造力に負うところが大きく,その振興を図るためには科学技術系人材の養成,確保,資質の向上に努めていかなければならない。このため,科学技術庁においては,かねてより海外留学及び国内留学制度を設け,国立試験研究機関の活性化と併せて研究者の資質向上を図ってきた。

また,1989年度には,新たに基礎科学特別研究員制度を創設し,独創性に富む若手研究者が自発的かつ主体的に研究できる場を理化学研究所に設けたほか,1990年度より科学技術特別研究員制度を発足させ,創造性豊かな若手研究者を国立試験研究機関に受け入れるなど,人材養成に努めている。また,文部省においては,従来から大学院の整備充実等高等教育機関の拡充により優れた研究者の養成を図っているほか,1985年度からは新たに日本学術振興会の事業として特別研究員制度を創設し,創造性豊かな優れた若手研究者の育成を図っている。

科学技術庁では,国立試験研究機関に優秀な研究要員を確保するとともに,研究者が研究に専念し,能力を十分に発揮できるように処遇することが肝要であるとの認識から,1961年以降毎年,関係省庁の意見を取りまとめ,人事院に対して研究公務員等の処遇改善等についての申入れを行っている。1992年度の申入れの結果,初任給の改善率については研究職の大学卒業者が5.4%,修士課程修了者が4.4%,博士課程修了者が3.8%であり,各々の学歴における民間企業の研究者の改善率は,4.8%,3.8%,4.9%であった。また,若年層に適用される研究職俸給表2級と教育職俸給表(一) 2級の平均俸給改善率については,各々3.6%,3.O%で研究職俸給表2級が教育職俸給表(一)2級を上回る改善がなされ,さらに1993年度から,研究者の勤務時間についてフレックスタイムが利用できるようになった。1993年度においては,研究公務員の給与について民間企業の研究者の給与の実態を踏まえ改善を図ること,特に初任給及び若年層研究員の給与については優秀な人材確保の観点からその改善を図るとともに,,中堅層研究員についても若年層研究員に準じた改善を図り,いわゆる人材確保法の関連で特別改善が行われている義務教育学校等の教員給与との均衡を考慮して改善が行われている教育職俸給表(一)(国立大学教官等に適用)と研究職俸給表との間に格差が生じないよう改善を図るなどの要望のほか,筑波研究学園都市に勤務する職員の処遇改善について所要の措置を講ずる等の申し入れを行った。その結果,初任給の改善率については研究職の大学卒業者が2.3%,修士課程修了者が2.4%,博士課程修了者が2.5%であり,中堅層研究者についても全体の平均引上率を上回る改善が人事院から勧告された。また,若年層に適用される研究職俸給表2級と教育職俸給表(一) 2級の平均俸給改善率については,各々2.5%,2.3%で研究職俸給表2級が教育職俸給表(一)2級を上回る改善が勧告された。


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