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第2部   海外及び我が国の科学技術活動の状況
第1章  研究費
3.  性格別研究費


基礎研究,応用研究,開発研究 6) のいわゆる研究の性格区分も国によりその区分けがやや異なっているが,研究費の性格別構成比の統計数値は,おおよそその国の研究活動の状況を反映している。主要国のうち近年の統計数値がある,日本,米国,ドイツにおける研究費の性格別構成比をみると,ドイツは基礎研究の割合が大きく,我が国と米国はほぼ似た構成となっているが,米国の基礎研究比率は我が国よりやや高い( 第2-1-14図 )。

我が国と米国との基礎研究比率を組織別にみると,我が国は産業界の基礎研究比率が米国に比べ高いのに対し,政府研究機関,大学における基礎研究比率が低く,全体として米国と同様な研究費の構成比となっている。


注)6.総務庁統計局「科学技術研究調査報告」における基礎研究,応用研究,開発研究の定義は次のとおりである。

○基礎研究

特別な応用,用途を直接考慮することなく,仮説や理論を形成するため又は現象や観察可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的又は実験的研究

○応用研究

基礎研究によって発見された知識を利用して,特定の目標を定めて実用化の可能性を確かめる研究及び既に実用化されている方法に関して,新たな応用方法を探索する研究

○開発研究

基礎研究,応用研究及び実際の経験から得た知識の利用であり,新しい材料,装置,製品,システム,工程等の導入又は既存のこれらのものの改良をねらいとする研究

我が国の研究費の性格別構成比を組織別にみると,会社等,研究機関,大学等のそれぞれの組織としての性格がはっきり示されている。会社等は企業活動としての立場から開発研究の割合が極めて大きいのに対して,大学等は基礎研究の割合が5割を超え,基礎研究,応用研究に比重を置いている。研究機関は,この中間的な存在といえる( 第2-1-15図 )。

第2-1-14図 主要国研究費の性格別構成比

会社等における研究費の性格別構成比の推移は,昭和40年代には一貫して基礎研究,応用研究の割合減少,開発研究の割合増加の傾向がみられたが,50年代後半に入り,基礎研究比率が漸増傾向を示し,平成元年度には基礎研究6.4%,応用研究21.5%,開発研究72.2%となっている。

研究機関の組織別では,国営は基礎研究の比率が大きく,公営は応用研究の比率が大きい。特殊法人においては,開発研究の比率が著しく大きいことが特徴的である。

大学等を学問別にみると,理学は基礎研究の比率が高く,保健では応用研究の比率が他の学問より高くなっている。

第2-1-15図 組織別研究費の性格別構成比


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