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第1部  科学技術活動のグローバリゼーションの進展と我が国の課題
第2章  科学技術活動のグローバリゼーションの推進
第4節  科学技術活動のグローバリゼーションを支える共通の価値観と共通規範


科学技術活動のグローバリゼーションは,世界各国の発展のために寄与してきたことは明らかであるが,最近では地球環境問題,人口問題,エネルギー問題などの人類の生存に深く関連する問題が懸念されるようになってきており,これらの解決の手段として科学技術に対する期待が増加しつつある。

一方,科学技術の発展を支えてきたのは,研究者や技術者の不断の努力であることは言うまでもないが,研究開発活動における熾烈な競争が有効に働いている面は見逃せない。これに対して各国が自国の研究開発成果を国内で過度に保護しようとすると,科学技術の発展を阻害することにもなりかねない。さらに,近年,技術開発において科学的知見が著しく素早く利用されるようになり,科学的知見に対しても同様な動きが出てくる気配もあり,このような傾向が強くなると,自由な研究を阻害するおそれがあるとともに,公正な競争を阻害しかねない。「民間企業研究活動調査」によれば,我が国を取り巻く科学技術に関する今後の国際的状況について質問したところ,「日米欧三極において科学技術を巡る競争は今後も存在するが,他方で協調を模索する努力も続けられるので,国際的な緊張関係が部分的,断続的に続く」及び「各国とも経済力の源泉である科学技術力を強化するようになるため,科学技術に関する国際緊張関係は,更に高まる」と回答した民間企業を合わせると79%になり,今後も国際的な緊張関係がなくなるようなことはないとの認識が示されており,国際協調を求める不断の努力が不可欠である( 図1-2-24図 )。

地球環境問題の発生など人類にとって緊急の課題も顕在化している現在,各国が科学技術を推進していくに当たっては,世界全体としての共通の考え方を確立していくことが必要である。そのような共通の価値観の確立は,世界の一員として行動していく我が国の国益とも合致するので,我が国は積極的に参画し自ら率先していくという気構えで行動していくべきである。

第1-2-24図 我が国を取り巻く科学技術に関する今後の国際的状況


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