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第1部  科学技術活動のグローバリゼーションの進展と我が国の課題
第2章  科学技術活動のグローバリゼーションの推進
第3節  内なるグローバリゼーションを目指して
6.  開発途上国との協力関係の充実


我が国の政府開発援助額は,世界のトップレベルにあるものの,その中での技術協力の割合は低いものとなっている。

開発途上国,とりわけアジア太平洋諸国は,自国の経済発展のため科学技術を重視する傾向にあり,我が国に対する科学技術協力への期待も大きくなってきており,今後一層の充実が必要である。

また,我が国の国際的役割として,「先端科学技術研究者調査」においては「途上国との研究者・技術者の交流の増加」との回答が「先進国との研究者の交流の増加」とする回答よりも多く( 第1-2-3図 ),開発途上国の研究者・技術者の受入れ,開発途上国への研究者等の派遣を進めることは我が国の責務であると考えられる。

研究者等の交流に関しては,派遣される研究者が研究面,生活面でその国にスムーズに溶け込めるような派遣前の教育や現地での生活面の支援,開発途上国の科学技術水準をある程度のものにまで高めるための継続性が必要であり,そのためには若手研究者の交流が重要と考えられる。科学技術の基盤が十分確立していない開発途上国については,各種の豊富な経験を有するシニアの研究者による協力も有用と考えられる。

研究者交流を進めるうえでの障害としては,相互に機会,情報が不足していることが大きい。このため,ワークショップ,セミナー等の開催のほか,我が国及び開発途上国の双方において研究を行う意志のある,又は協力の可能性を有する研究者や研究室のリストを英文で作成することなどが有用である。また,我が国においては,例えば国立試験研究機関では,そもそも研究者の数が少ないこと,帰国後の処遇に問題があることなどにより,研究交流を行える研究者の絶対数が少ない状況にあり,今後,第一線からは退いたが活躍する意欲のある研究者の活用による対応なども考えられ,協力する用意のあるシニア研究者を把握していくことが必要である。

一方,共同研究を行うに当たっては,相手国のニーズ,国情等を十分に勘案し,双方にメリットをもたらす課題を選定することが重要である。開発途上国の場合は,もともと相互に必要な情報が不足していることが多いので,相手国側との十分な意見交換と,より適切な協力を行うために,事前に十分なフィージビリティ・スタディを実施することが望まれる。


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