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第1部  科学技術活動のグローバリゼーションの進展と我が国の課題
第2章  科学技術活動のグローバリゼーションの推進
第3節  内なるグローバリゼーションを目指して
3.  研究環境の整備


我が国の基礎研究を一層充実させるためには,その中心的役割を担う国立試験研究機関,大学等における研究室のスペースや実験装置,研究補助者といった研究環境の整備も不可欠である。

我が国で研究を行っている外国人研究者からは,我が国の国立試験研究機関や大学では,技術的な研究支援や基本的な資金が乏しい,実験装置がみすぼらしい,研究室は古く,汚いとの声が聞かれる。

「先端科学技術研究者調査」において,欧米の研究所に滞在した経験のある研究者に聞いた結果によれば,[研究室のスペース]に関しては,国研では60%,大学では80%,企業では74%が欧米優位と答えており,日本優位とする回答は少ない。[実験装置の充足状況]については,国研では欧米優位が16%,企業では23%であるのに対し,大学では51%が欧米優位と答え,日本優位は8%にとどまっている。[実験装置の保守体制]については,企業では,欧米優位が34%,日本優位が31%とほぼ同数であるのに対し,国研では欧米優位が67%,大学では74%となっている。[研究補助者の人数と能力]については,国研では92%,大学では88%が欧米優位と答えている一方で,企業では欧米優位は52%と少なく,日本優位とする回答が15%あった。[研究者の社会的地位]については,欧米優位が多いものの,大学では40%が同等と答えている。[研究評価の厳しさ]については,どの機関も80%近くが欧米の方が厳しいと答えている( 第1-2-10図 )。

第1-2-10図 研究環境の国際比較

また,日本学術会議の「日本の学術研究環境 一研究者の意識調査からー (平成3年4月)」によれば,[研究グループの研究室の面積は,現在の研究を進める上で支障がない」との問いに対する回答は,「全くそうでない」,「ほとんどそうでない」をあわせると66%に達している。[研究機関の研究補助者の数は,現在の研究を進める上で支障がない]との問いに対する回答は,「全くそうでない」,「ほとんどそうでない」をあわせると76%であり,多くが支障ありと回答している( 第1-2-11図 )。実際に研究者一人当たりの研究補助者の数をみると,我が国は主要国に比べて特に少ない( 第1-2-12図 )。

第1-2-11図 研究環境(研究室の面積,研究補助者の数)

第1-2-12図 研究者一人当たりの研究補助者数(1987)

このように,我が国の国立試験研究機関,大学等の研究スペース,研究補助者の数などの研究環境は,欧米に比べかなり悪い状況になっており,国内の基礎研究の充実のためにも,国立試験研究機関,大学等の研究環境を整備することは重要な課題である。


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