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第1部  科学技術活動のグローバリゼーションの進展と我が国の課題
第2章  科学技術活動のグローバリゼーションの推進
第3節  内なるグローバリゼーションを目指して
1.  国際公共財としての知的ストックの形成


基礎研究において世界でも第一級の研究開発を行いうるようにしていくためには,国内の研究水準を向上させ,国際公共財として活用されうる基礎研究の成果を中心とした知的ストックの形成を図っていくことが必要である。そのためには,中心的役割を果たす国立試験研究機関,大学等の基礎研究を充実させることが必要である。

(研究費の充実)

我が国が科学技術の分野において国際的地位にふさわしい役割を果たすためには,まず,国内の研究開発活動の一層の充実が求められる。

我が国の研究開発投資は政府,民間とも順調に増加しているものの,民間企業負担,研究費の伸びが著しい結果,政府負担割合は低いものとなっている( 第1-2-4 , 5図 )。また,基礎研究のとらえ方は各国で必ずしも同じとはいえないが,おおよその傾向をみてみると,我が国は他の主要国に比べて公的部門の基礎研究の割合も低いものとなっている。一例として,基礎研究費を米国と比較した場合,総額では我が国は米国の45%である。そのうち,外部からでも研究の成果を知ることのできる政府研究機関及び大学についてみると,我が国は米国の34%であり,我が国においては公的部門の基礎研究に対する支援の少ないことを示している( 第1-2-6図 )。

人類共通の国際公共財としての知的ストックの形成のため,他の主要国に比べて相対的に低い水準にある政府の研究投資を欧米並に充実させ,基礎研究の強化を図ることが必要である。

第1-2-4図 我が国の負担源別研究費の推移

第1-2-5図 政府負担研究費の対GNP比

第1-2-6図 基礎研究費の日米比較

(基礎研究のメッカ)

我が国の基礎研究を充実させるためには,研究費の充実と共に,我が国の国立試験研究機関,大学等の研究環境を改善し,全世界から優秀な頭脳を自然にひき付ける魅力的なものとし,優れた成果が数多く生み出され世界に向けて発信されるような「基礎研究のメッカ」ともいえる研究機関としていくことが必要である。

このような研究機関の成立条件として考えられるのは,著名な権威者・指導者の存在,世界の最新の研究情報・知識の集積,そこにしかない研究施設・実験施設の存在,顕著な研究成果などである( 第1-2-7図 )。我が国にこのような研究機関が存在すると考える研究者は多くはなく,海外に存在すると考える研究者が多い。我が国としては基礎研究推進の一方策として如何にしてこのような研究機関を構築あるいは充実していくかが課題である。

第1-2-7図 全世界から研究者をひき付ける研究機関の成立条件


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