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第1部  科学技術活動のグローバリゼーションの進展と我が国の課題
第2章  科学技術活動のグローバリゼーションの推進
第2節  米国及び欧州における国際協力の特徴


海外においても,科学技術が国の基盤になるとの認識が強まり,国情に応じた科学技術政策の強化が図られている。

米国は,従来より世界中から研究者や学生を積極的に受け入れてきており,人類の科学技術の発展に多大な貢献を果たしてきた。また,米国は,最大の研究開発活動国であり,研究者,研究資金等の研究資源が豊富であるため,論文の生産数や被引用回数などで世界をリードしている。米国は,過去においてアポロ計画等のプロジェクトを一国で推進してきた実績があるが,近年,財政状況が厳しくなっていることを背景として,成果が世界あるいは参加国に利益をもたらすことなどを理由に,宇宙ステーション計画,超伝導超大型衝突型加速器,核融合等において,各国に協力を要請している。また,近年,製造業の競争力が低下してきたこともあり,知的所有権の強化,安全保障を確保する観点からの政策を打ち出している。

欧州は,地理的にも隣接し,共通の文化的土壌があり,さらに各国ごとの研究開発活動の規模も米国ほど大きくないため,海外からの論文の引用回数や国際共著論文の割合が多いことに見られるように,欧州地域内での交流は活発である。欧州各国は,原子核研究,宇宙開発等の大型研究プロジェクトを協力して推進している。加えて,1980年代半ばに,欧州域内の民間企業の競争力を強化するため,ECによるフレームワーク計画,EC加盟国を中心としたユーレカ計画が発足している。1992年末のECの市場統合は,科学技術活動においても人材,資金面の流動化を促進し,欧州地域内の科学技術の発展に寄与すると考えられる。しかし一方では,地域主義に陥ることにでもなると,欧州諸国とその他の地域の交流が阻害され,科学技術の発展に影響を及ぼす恐れがあるので,今後のECの動きは注目に値しよう。


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