ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第1部  科学技術活動のグローバリゼーションの進展と我が国の課題
第1章  グローバリゼーションの進展
第4節  まとめ
3.  我が国の公的研究機関への期待


前述したように,我が国の基礎研究の水準が欧米との比較において若干上昇し,技術の水準が相当高くなりつつあるにもかかわらず,技術の水準と比較して基礎研究の成果などが世界の中で分相応の役割を果たしておらず,十分評価されるに至っていないという事実は何を意味するのであろうか。海外からみると,我が国は科学技術情報を吸収するばかりで,海外の頭脳に大きく依存し,国内においては,外国人研究者が活躍できる研究環境が整えられていない,あるいは科学技術情報を世界に対して提供する体制がないと映る可能性が大きい。このような事態が今後も続くと,海外との交流の不均衡が解消しないばかりか,我が国の科学技術水準が欧米と遜色のない程度まで進んできていることを考え合わせると,世界の国々の中において分相応の行動をしていないという認識が広まり,我が国が国際的に孤立するようなおそれもある。

世界に目を転じると,人類の生存を脅かしている地球環境問題,南北間の格差の拡大,食糧・エネルギー問題などの諸問題が発生し,各国が一致協力して取り組む必要が求められてきている。さらに,宇宙ステーション,核融合というようなメガサイエンスへの取組みが求められている。

このような状況に的確に応えていくためには,我が国は国立試験研究機関,大学等公的研究機関を充実することにより基礎的な分野での研究開発機能の向上を図るとともに,海外への情報の発信に努めていくこと,さらに,地球規模の課題やメガサイエンスへの主体的な取組みが求められている。

我が国の科学技術活動をめぐる国内的,国際的な課題は山積している。次章では,これらの課題に対してどのように対処すべきかを見ることにしよう。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ