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第4章  我が国科学技術政策の展開
第3節  研究活動の推進
4  科学技術国際交流
1.  二国間における協力



(1) 先進諸国との協力

先進国との協力活動は,二国間協力協定等に基づき原子力,エネルギー開発,天然資源開発,宇宙開発,海洋開発,バイオテクノロジー,環境保全等先進国共通の問題の解決を図るため活発に展開されている。

米国との間においては,1980年5月に締結された非エネルギー分野を対象とした日米科学技術協力協定の下で協力が行われてきたが,その後の日米間の科学技術分野における関係を巡る環境の変化を反映して,1988年6月に同協定に代わる新日米科学技術協力協定を締結し,これまで,閣僚レベルを議長とする合同高級委員会が2回,高級委員会の準備会合として位置づけられる合同実務級委員会が3回,科学技術分野における両国の有識者からなる合同高級諮問協議会が2回開催されたほか,研究開発のアクセス及び科学技術情報のアクセスに関し,それぞれ検討を行う小委員会が開催されるなど,様々なレベルで活発な意見交換が行われている。1990年5月に開催された第2回合同高級委員会では,新協定下で初の17の共同研究プロジェクトの合意などにより両国間の協力を着実に進展させたほか,基礎研究の振興,地球環境問題,大規模プロジェクトの国際協力の進め方などについて幅広く討議が行われた。

また,日米エネルギー等研究開発協力協定が,主に日米科学技術協力協定との整合を図るとの観点から1990年2月に改定された。

宇宙分野の協力は,1969年7月に締結された宇宙開発協力取極に基づき協力が行われてきた他,1979年7月の宇宙開発委員会及び米国航空宇宙局(NASA)の間の合意に基づき設置された常設幹部連絡会議の下で協力が進められている。

このほか,「科学協力に関する日米委員会」(日米科学協力委員会),「天然資源の開発利用に関する日米会議」(UJNR),日米原子力協力協定等を通じ,科学技術分野で広範な協力が進められている。

カナダとの間においては,1972年に開始された日加科学技術協議が発展的に解消され,1986年5月,両国間の科学技術協力を一層強化することを目的として,日加科学技術協力協定が締結された。本協定に基づき,2回の合同委員会と1回の特別会合が開催されており,広範な分野で協力が行われてν)る。また,1989年6月には,両国首脳の合意により開始された将来の日加科学技術協力のあり方を検討する日加共同研究報告書が,両国の有識者によりとりまとめられ,両国が協力する可能性が高い中規模分野18分野を選択し,これに基づき両国は4つの分野において研究者同士が直接意見交換を行うワークショップを開催するなど,協力関係が進展している。

イタリアとの間においては,1985年12月に開催された第3回日・伊経済関係事務レベル協議により科学技術協力が取り上げられ協力が推進されていたが,両国間の科学技術協力をより一層推進させるため,1988年10月に日伊科学技術協力協定を締結し,これに基づきこれまで2回の合同委員会が開催されており,新材料,人工知能,バイオテクノロジー等の分野において協力が行われている。

その他先進諸国との間においては,フランス,西ドイツ及びオーストラリアとの科学技術協力協定に基づき,様々な分野において協力が行われている。また,日英科学技術協力実務者会合及び日・フィンランド科学技術協力会合に加え,スウェーデン,ノルウェー等との貿易経済協議においても実務者レベルでの協力が行われている。

さらに,日・EC閣僚会議においても科学技術協力が取り上げられているなど,様々な協力の枠組みが存在している。


(2) 開発途上国との協力

開発途上国との間においては,中国,インドネシア,ブラジル,インド及び韓国との科学技術協力協定に基づき,様々な分野において協力が行われている。

1970年11月に設立が合意されたアジア科学協力連合(ASCA)においては,アジア地域の科学技術政策,研究開発計画等についての情報交換,共通関心領域の明確化,域内各国間の科学技術協カプロジェクトの推進方策の検討等を行い,域内諸国間の科学技術協力の推進強化を図ることを目的とし,現在までに10回の全体会議が開催されている。我が国は,全体会議に毎回代表を送るほか,毎年ASCA諸国の関心の高いテーマについてセミナーを行っており,1990年3月には,溶接,鋳造及び成形加工に関するセミナーを開催した。また,1980年より我が国の科学技術情報をASCA諸国に提供するASCA科学技術情報協力事業を実施している。


(3) ソ連,東欧諸国との協力

ソ連との協力については,1973年10月に締結された日ソ科学技術協力協定に基づき,これまで6回の合同委員会が開催されており,原子力,農業等の分野で情報の交換,専門家の派遣,セミナーの開催等の協力が行われているほか,日ソ研究者交換取極に基づいて,研究者の交流が行われている。

東欧諸国等との間においてはポーランド及びユーゴスラビアとの間には科学技術協力協定が,ルーマニア,東ドイツ,ブルガリア,チェコスロバキア及びハンガリーとの間には科学技術協力取極が締結されており,研究者の交流等の協力が行われている。

また,1990年5月には,科学技術協力調査ミッションをチェコスロバキアに派遣し,今後の協力の可能性について調査を行った。


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