ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第3章   海外及び我が国の科学技術活動の状況
第2節  科学技術に関する国際比較と我が国の状況
2.  研究人材
(1)  研究者数の状況


(研究者数)

研究者についても国により対象のとり方,調査方法等に差異があり,単純な比較は難しいが,各国のおおよその傾向を見るための指標として,主要国それぞれの統計による研究者数を比較すると,米国が80,6万人(1987年)で我が国の約2倍で,西ドイツ,フランスは我が国よりも少ない。最近の10年間における推移では,米国と我が国が高い伸びを示した( 第3-21図 )。


注)6.総務庁統計局「科学技術研究調査報告」における研究関係従事者の分類は,次のとおりである。

研究者:大学(短期大学を除く。)の課程を終了した者で,2年以上の研究業務の経験を有し,かつ特定の研究課題をもって研究を行っている者(又は,これと同等以上の専門知識を有する者)。なお,本書で研究者数と言う場合は,研究本務者のみを指し,兼務者は除かれる(ただし,研究費には兼務者に係る経費を含む。)
研究補助者:研究者を補佐し,その指導に従って研究に従事する者で,将来,研究者になる可能性のある者
技能者:研究者,研究補助者以外の者であって,研究者,研究補助者の指導・監督の下に研究業務に付随する技術サービス主として行う者
研究事務その他の関係者:上記以外の者で,主として研究に関する雑務,庶務,会計などの事務に従事する者を言う 。

なお,我が国の研究関係従事者は,当該年の4月1日現在の人数である。

第3-21図 主要国の研究者数の推移

我が国の研究者数の推移をみると,1989年には46.2万人(人文・社会科学を含めると53.5万人)となっており,前年の44.2万人(同51.3万人)に比べ4.5%(同4.2%)の増加となった。

1965年以降の年間増加率は,1965〜70年が7.9%,70〜75年が8.2%,1975〜80年が3.5%,80〜85年が4.7%,85〜89年が4.9%となっており,1970年代後半になってやや頭打ちになったものの,80年代以降は比較的高い伸びで推移している。

(人口及び労働人口1万人当たりの研究者数)

人口1万人当たりの研究者数及び労働力人口1万人当たりの研究者数では我が国は米国と並んで多い( 第3-22図 )。

(組織別研究者数)

研究者数の組織別構成比をみると,我が国では産業界に29.4万人,大学に13.2万人,政府研究機関(特殊法人を含む。)に2.7万人が所属しており,研究費の使用割合と比べて大学研究者の比率が高くなっている。

第3-22図主要国の人口及び労働力人口ー万人当たりの研究者数

米国では産業界の研究者数の割合が大きいのに対して,政府の割合が我が国と並んで低く,大学の割合も低い。西ドイツの政府研究機関の割合は我が国及び米国より大きく,産業界の割合も我が国よりも大きい。フランスは産業界の研究者数の割合が相当に低く,主に政府及び大学の公的部門に研究人材が集まっている( 第3-23図 )。

次に,我が国の研究者数の状況について組織別に述べる。

―会社等―

会社等の研究者数はこの10年間(昭和54年〜平成元年)に1.87倍(年間の伸び率6.5%)と非常に高い伸びで増加してきた( 第3-24図 )。

これを産業別にみると,製造業が28.1万人で会社等全体の95.6%を占めている。製造業の中では,電気機械工業が11.2万人(会社等全体の38.2%)と最も多く,化学工業が4.9万人(16.7%)とこれに次いでおり,この両業種で全体の半分を占めている。

第3-23図 主要国の組織別研究者数の分布

第3-24図 我が国の組織別研究者数の推移

専門別にみると,工学が61.8%と最も多く,ついで理学25.9%,保健3.3%,農学3.2%の順になっている。工学の中では電気・通信,機械・船舶・航空が,理学では化学の分野が多く,この3分野で全体の約4分の3を占めている( 第3-25図 )。

従業員1万人当たりの研究者数を見てみると全産業平均が456人であり,製造業の平均は556人と他の産業に比べて多い。製造業の中では電気機械工業935人,化学工業899人,精密機械工業704人が多い業種となっている( 第3-26図 )。

―研究機関―

研究機関の研究者数はこの10年間に28%増加(年間の伸び率2.5%)し,これは主に民営研究機関の増加によるものである。研究機関の組織別研究者数をみると,国営が1.0万人(研究機関の28.6%),公営が1.4万人(同38.4%),民営が0.9万人(同24.8%),特殊法人が0.3万人(同8.3%)となっている( 第3-27図 )。

第3-25図 会社等の産業別及び専門別研究者数(平成元年)

第3-26図 会社等の従業員一万人当たりの研究者数及び研究者一人当たりの研究費

学問別に研究者の構成比をみると,工学が41.9%で最も多く,ついで農学31.5%,理学15.9%,保健10.6%となっている(第3-28表)。

第3-27図 研究機関の組織別研究者数の推移

第3-28表 研究機関の組織別・学問別研究者数(平成元年)

学問別に研究者の構成比をみると,工学が41.9%で最も多く,ついで農学31.5%,理学15.9%,保険10.6%となっている( 第3-28表 )。

―大学等―

大学等の研究者数はこの10年間に36.2%増加(年間の伸び率3.1%)している。平成元年における国・公・私立別の研究者数は,国立7.2万人(大学等の54.4%),公立0.9万人(同7.1%),私立5.1万人(同38.5%)となっている( 第3-29図 )。

第3-29図 大学等の研究者数の推移

第3-30図 大学等の研究者数の構成比(平成元年)

学問別に研究者の構成比をみると,保健が60.4%で最も多く,ついで工学24.5%,理学9.3%,農学5.8%となっている。

大学等における研究者は,教員,大学院博士課程の在籍者,医局員等に分けられるが,これを国・公・私立別にみると,国立は大学院博士課程の在籍者の割合が大きいのに対し,公立は医局員等の割合が大きく,私立は教員の割合が大きく大学院博士課程の在籍者の割合が小さい( 第3-30図 )。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ