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第3章   海外及び我が国の科学技術活動の状況
第1節  各国(地域)の科学技術政策
9.  中国


(概況)

従来から国家レベルで科学技術を重視してきており,現在,経済発展を推進しつつ,科学技術において量的のみならず質的な向上を図っている。1980年代に入って,科学技術関係予算は顕著に増加しており,1988年には政府支出は74億元(約2,500億円)となった。88年の研究費145億元(約5,000億円),研究費の対GNP比では1.0%で,研究者数は41万人である。

(推進体制)

中国の科学技術政策は党中央の決定する方針に基づいて運営される。

企画と予算は国家科学技術委員会と国家計画委員会が共同で決めている。

中国科学院は,122の研究所と12の分院を持ち,国家教育委員会直属の36の重点大学とともに,基礎研究を担当している。各部(我が国の省庁に相当),地方省,市等もそれぞれ大学と研究所を所管している。各分野の学会が全国に約150あり,中国科学技術協会によって組織化されている。

(施策)

1983年の「全国科学大会」において採択されたバイオテクノワジー,新素材,電子,宇宙,高エネルギー物理等の基礎的・先導的なプロジェクトが,1983年3月,「863計画」として開始された。また,1989年から「火炬計画」を実施することが決められた。この計画は,研究開発成果の利用により,技術付加の高い製品の開発とそうした製品の輸出比率を大幅に増加し,産業構造を改革することを目標にしており,このため,政府は融資,税制などの支援とともに,全国30カ所に「新技術産業開発試験区」を設定した。

1985年2月,科学技術の利用によって農村経済を振興するために「星火計画」が開始された。この計画は,都市から農村への技術移転を進めるため,農村青年の技術訓練,農業技術の普及,農村企業の技術改革,地域開発計画の策定など多方面にわたっている。

10.アジアNIEs等1980年代央に一時的な経済成長のスローダウンをみたアジアNIEs及びASEAN諸国は,技術力向上努力による工業化の進展によって高い成長を遂げつつある。これらの国・地域では,経済発展の基礎は科学技術力の取得とこれを支える人材にあるとして,国の計画の柱に科学技術の振興を掲げ,人作りに力を注ぐとともに,これらを促進するための行政体制を整備している。産業技術力の取得は,これまで外国からの技術移転によるところが大きかったが,昨今は国及び自国産業界の研究投資を増大させ自らの努力によるものを重視するようになっている。ここでは特に注目すべき韓国と台湾の動向について概観する。


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