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第3章   海外及び我が国の科学技術活動の状況
第1節  各国(地域)の科学技術政策
8.  ソ連


(概況)

1987年度の研究費総額は328億ルーブル(約7.9兆円)である。研究費の政府の支出は,153億ルーブル(約3.7兆円)で全体の47%を占めている。研究者数は約152万人(うち博士は47万人),人口千人当たりの研究者数は5.4人である。

(基本政策)

ゴルバチョフ書記長(当時)は,1986年のソ連共産党第27回大会の政治報告の中で,経済政策の基本方向として科学技術進歩を基盤とする国民経済の再編を掲げ,ブレジネフ時代の量的拡大のみの政策がら,質と効率を目標とした政策への転換を訴えた。

科学技術政策の基本的方向としては,1)科学と産業の直結,2)科学研究機関への独立採算制の導入,3)軍事産業の民生部門への転化,4)環境保護,5)消費財生産のための研究開発,5)特許制度の改革,を示している。

(推進体制)

科学技術政策は共産党の指導の下に閣僚会議において策定され,最高会議により承認される。閣僚会議を補佐する機関として,国全体の経済計画を策定する国家計画委員会と,この枠内で具体的な科学技術計画を策定する科学技術国家委員会がある。

基礎研究は科学アカデミーにより,応用・開発研究は各省庁直轄の研究機関等により行われている。ソ連は,数学や基礎物理学など理論的な研究分野では優れているが,得られた研究成果の実用化が課題となっている。

(施策)

政府は,1988年10月に決定された国家科学技術計画の中で,優先的に研究開発すべき分野として,高エネルギー物理学,高温超伝導,火星探査,ヒトゲノム,新情報関連技術,機械・加工技術等14分野をあげ,それぞれの研究目標と基本的方向を示している。

ペレストロイカを背景に,西側との研究者の交流が盛んになりつつあるが,今後の社会・経済構造の変化が,研究環境にどのような影響を与えるか注目される。


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