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第3部   政府の施策
第5章  科学技術振興基盤の強化
2.  科学技術情報の流通体制の整備
(3)  我が国における科学技術情報活動



(1) 文献情報の収集・加工・提供

我が国における科学技術関係の情報サービス活動は,「科学技術情報の全国的流通システム(NIST)」の総合センター,専門センターをはじめとする種々の機関で行われている。 第3-5-3表 に主なサービス機関の概要を示した。このほか,民間における情報サービスの進展も著しい。


(2) ファクト情報活動

各種の機関が試験・測定・観測等によって得られるデータを収集しており,各科学技術分野毎のファクトデータベースの数は 第3-5-4表 のとおりである。これらの中には,かなりの量のデータを蓄積し,データベース化しているところもあるが,一部を除いて,ほとんどが行政・学術研究等の限定された利用に限られている。


(3) 一次情報サービス

閲覧・複写・貸出等による一次情報(原文献)の提供サービスは,国立国会図書館,大学図書館,公共図書館,専門図書館等の図書館のほか, 第3-5-3表 に挙げたような情報サービス機関の多くでも行われている。国立国会図書館には,納本制度によって,我が国で発行されるすべての出版物が納本されることになっており,納本週報のほか,目録類,雑誌記事索引等をデータベース化し,収集・保管資料のオンラインサービスを行っている。

第3-5-4表 分野別ファクトデータベース数

文部省では,学術情報センターが,大学・主要研究機関の図書館の協力を得て,これらにおいて収集されている学術雑誌を対象に学術雑誌総合目録データベースを作成し,検索サービスを実施するとともに,学術雑誌総合目録を編集刊行している。


(4) 情報分析・クリアリングサービス

利用者の要求に応じて,探索した情報を更に分析し,付加価値を与えた形で提供するサービスは,高度な専門知識を要する活動であり,現在多くの情報機関が実施するようになっているとはいえ,いまだこうしたサービスに対する需要が満たされているとは言い難い。民間のシンクタンクや代行検索機関と呼ばれる機関は,このようなサービスへの指向性が強い。また,中小企業事業団(中小企業情報センター)及び各地の中小企業地域情報センターは,中小企業向けに,きめ細かい技術・経営情報を提供している。

研究課題についての情報を提供するクリアリングサービスについては,日本科学技術情報センターが,国内の公共試験研究機関において進行中の研究課題情報をオンラインで提供している。また,学術情報センターでは,文部省の科学研究費補助金により行われた研究の研究成果報告概要のデータベースを作成し,オンラインで提供している。


(5) 国際協力

国連,国際学術連合会議等の国際機関における科学技術情報活動には,政府ベース又は民間ベースで適宜対応している。また,二国間協力については日米,日独等の間で,政府レベルでの科学技術情報協力を行っている。

日米間では,昭和63年6月に締結された新日米科学技術協力協定において「科学技術研究開発分野における情報の利用のための相応な機会及び同情報の交換」の原則が確認され,同協定に基づき情報流通問題を話し合うタスクフォースが設置された。

日独間においては,日独科学技術協力に基づく情報技術分野における協力については,昭和62年3月東京において開催された日独合同委員会(第11回)において,人材交流等の協力を進めることが検討された。また,日独科学技術協力に基づく情報・ドキュメンテーションパネルの第8回会合が昭和63年4月東京において開催され,情報・ドキュメンテーション分野の11テーマについて情報交換,人材交流等の協力を進めることが合意された。

また,開発途上国との科学技術情報に関する協力に関連して,ASCA科学技術情報協力事業として,日本科学技術情報センターが日本の科学技術情報の英文抄録誌を作成し,開発途上国へ提供している。


(6) 研究開発活動

医薬・農薬等の新規で有用な化学物質の設計等を支援する大規模な知識べースシステムを構築するため,科学技術振興調整費により「化学物質設計等支援のための知識ベースシステムに関する研究」(昭和61〜)が実施されている。

第3-5-5表 昭和63年度科学技術情報流通関連予算の概要



(7) 情報流通に係る標準化活動

NISTにおけるドクメンテーション及び情報処理技術の標準化のために,科学技術情報流通技術基準(SIST)の作成が昭和48年度から行われており,昭和63年度までに以下の10基準が作成されている。

SIST  01  「抄録作成」
SIST  02  「参照文献の書き方」
SIST  03  「書誌的情報交換用レコードフォーマット (外形式)」
SIST  04  「書誌的情報交換用レコードフォーマット (内形式)」
SIST  05  「雑誌名の略記」
SIST  06  「機関名の表記」
SIST  07  「学術雑誌の構成とその要素」
SIST  08  「学術論文の構成とその要素」
SIST  09  「科学技術レポートの様式」
SIST  10  「書誌データの記述」

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