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第3部   政府の施策
第3章  政府機関などにおける研究活動の推進
6.  多分野の協力による研究開発の推進
(2)  原子力以外のエネルギー研究開発


エネルギーの安定的確保を図るためには,前述の原子力のほか,新しい利用形態での石炭や太陽エネルギー,地熱等の自然エネルギーなど多様なエネルギー源を利用するとともに,エネルギーの一層の有効な利用を図ることが必要となってきている。

エネルギー研究開発を総合的効率的に推進するため,前述の原子力のほか,新エネルギー技術,エネルギー有効利用技術等を含めて,昭和53年8月に政府計画としての「エネルギー研究開発基本計画」が策定されている。「エネルギー研究開発基本計画」は,研究開発の進捗に応じて見直すことになっている。

我が国において期待される原子力以外のエネルギー研究開発分野は,化石エネルギー 自然エネルギー エネルギー有効利用,そしてエネルギーの供給・利用に係る環境保全及び安全確保に大別される。それぞれの分野においてプロジェクトとして研究開発が進められている課題のうち主なものは以下のとおりである。

化石エネルギーのうち石炭については,より柔軟且つクリーンなエネルギーとしての利用拡大を目指して,石炭のガス化(石炭利用水素製造,ガス化複合サイクル発電)技術及び瀝青炭液化技術,褐炭液化技術等の石炭液化技術研究開発が進められている。

自然エネルギーの分野においては,国内エネルギー資源の供給増加に資するため,地熱,太陽,海洋,風力,バイオマス等の研究開発が行われている。

地熱エネルギーについては,地熱発電の設備容量は昭和62年12月現在約22万kWになっているが,更に地熱資源の利用拡大を図るため,地熱エネルギーの探査・採取技術を研究開発するとともに,熱水利用発電技術,高温岩体発電技術等の研究開発が行われている。

太陽エネルギーについては,熱源として利用するための民生用太陽熱冷暖房・給湯システムが実用段階にあるほか,産業用ソーラーシステムの研究開発を進める一方,電力として利用するための太陽光発電システム等の研究開発が進められている。太陽光発電については,アモルファスシリコン等各種太陽電池製造技術の研究開発等を行うとともに,各種利用システムの開発を行っている。

海洋エネルギーについては,船型発電装置等による波力発電の研究開発及び海洋温度差発電等についての研究開発が行われている。

風カエネルギーについては,メガワット級風力発電システムの要素研究等及び風エネルギーを熱に変換して利用するための研究開発が行われている。

また,水素系バイオマスから液体燃料の製造に関する研究,生物又は生物の光合成機能等をエネルギーとして利用する技術については,燃料用アルコール等を生産する為のエネルギー植物,バクテリア等の研究開発,光合成機能を利用した水素生産及び有機系太陽光電池等の研究開発が進められている。

エネルギー有効利用の分野においては,発電効率を飛躍的に向上させるための高効率ガスタービン発電,小規模分散型がら大規模システムまでの広い範囲に適用されかつ発電効率の高い燃料電池発電技術,電力負荷変動を平準化するための新型電池電力貯蔵システム及びスーパーヒートポンプ・エネルギー集積システム,二次エネルギー利用の多様化に資するため経済的がっ大容量の水素の製造・輸送・貯蔵技術等の開発を進める水素エネルギー技術,今後増大することが予想される民生用エネルギーの省エネルギー化を図るための汎用スターリングエンジン等の民生用機器の省エネルギー化技術,建築物の省エネルギー化技術,農林水産業における自然エネルギーの有効利用技術の研究開発が行われるなど,産業,国民生活,輸送の広範囲において様々な方向から研究開発が着実に進められている。


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