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第3部   政府の施策
第5章  科学技術振興基盤の強化
11.  科学技術関係審議会などの活動状況
(2)  原子力委員会


原子力委員会は,昭和31年1月,原子力基本法に基づき,原子力の研究開発利用に関する国の施策を計画的に遂行し,原子力行政の民主的運営を図ることを目的として設置され,以来30年余にわたり我が国の原子力の研究開発利用の施策に関する決定をはじめとする中枢的な機能を果たしてきている。

原子力委員会は,原子力開発利用は長期的,総合的視野に立って進めるべきであり,またこれに関する明確なビジョンを関係者はもちろん広く国民に提示し,国民の理解と協力を得て,これを進めるべきであるとの観点から,原子力の研究開発利用の長期的指針となるべき長期計画を数次にわたって策定している。現行長期計画は,昭和57年6月に策定されたものであるが,近年の原子力開発利用の進展と昨今の原油価格の低下,円高の進行等原子力を巡る諸情勢の変化に加えて,我が国の原子力開発利用が30年という節目を迎えていることから,これまでの開発路線を総点検し,新しい時代環境に適応した原子力開発利用のあり方と,目指すべき方向を明らかにするため,現行長期計画を改定することとし,昭和61年4月長期計画専門部会を設置し,広範な検討を開始した。

また,これと並行して,昭和61年3月に核燃利用の動向の変化等諸情勢の変化を考慮し,今後の高温ガス炉研究開発計画について審議・検討を行うため「高温ガス炉研究開発計画専門部会」を,また,同年5月高速増殖炉の開発の長期的な進め方,研究開発に関する推進方策,実証炉の基本仕様等の評価検討等について審議を行うため「高速増殖炉開発計画専門部会」を,さらに放射線利用に係る昨今の状況を踏まえ,今後の放射線利用推進のための研究開発等のあり方について審議を行うため「放射線利用専門部会」を設置し,既に設置されている専門部会等とともに,精力的な審議を行っている。

このうち,「ウラン濃縮懇談会」においては,昭和61年10月報告書をとりまとめ,今後のウラン濃縮の技術開発戦略について,遠心分離法ウラン濃縮技術の高度化の必要性,レーザ法ウラン濃縮技術開発への取り組みの強化等の指摘を行っている。

また,「高温ガス炉研究開発計画専門部会」は,昭和61年8月及び12月に報告書をとりまとめ,高温熱供給,高い固有の安全性,高燃焼度等優れた特性を有する高温ガス炉の研究開発は,経済性の向上,利用分野の拡大などの大きな意義を有しており,今後,その技術の基盤の確立と高度化を展開していくべきであり,高温工学試験研究炉の建設が適当であるとしている。

さらに昭和62年2月,「放射線利用専門部会」は放射線利用の今後の課題として,放射線利用の実用化の推進,放射線利用の高度利用のための研究開発の推進,国際協力の推進等が重要であるとの報告書をとりまとめた。

長期計画専門部会においては,これらの検討状況をも踏まえつつ,今後,2000年までの長期計画を昭和62年6月に策定した。


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