ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第2部   科学技術活動の動向
第1章  研究活動の動向
2.  組織別の研究活動
(2)  研究機関の研究活動


研究機関においては,主に原子力開発,宇宙開発などのように先導的で大型の研究,経営規模が零細で自主的な研究活動が困難な農林水産業及び中小企業に必要な研究,地方経済の発展を支えているその地方独特の産業に関する研究などが行われている。このように民間で研究開発を進めることが困難な分野等を対象にしているため,研究機関の経営や研究費の負担は,国や地方公共団体によって行われていることが多い。


(1) 研究機関の研究費

昭和60年度における研究機関の研究費は,対前年度比12.8%増の1兆1,010億円で,我が国の研究費総額の13.6%を占めている ( 第2-1-5図 )。

この研究費について,政府と民間の負担割合をみると,国・公営研究機関及び特殊法人研究機関の大部分,民営研究機関の18.4%を政府が負担しているため,政府の負担率は研究機関全体の72.5%に対し,民間の負担割合は27.3%となっている。

昭和60年度に研究開発を実施した研究機関数についてみると,国営,特殊法人が変わらず公営が24機関減少したのに対し,民営が45機関増加した。この結果,昭和60年度では,国営が8.8%,公営が56.6%,民営が33.9%,特殊法人が0.7%を占めている。学問別にみると,農学43.2%,工学35.0%,理学9.8%,保健12.0%となっている ( 第2-1-31図 )。

組織別,学問別にみると,国営では,工学(40.0%)と農学(30.5%)の機関数が多く,また,公営では農学(61.3%)が過半数を占め,ついで工学(21.8%)となっている。民営は,工学(55.9%)が最も多く,ついで農学(17.0%)となっている。特殊法人は,大半が理学または工学である。

次に,研究機関の研究費を組織別にみると,昭和60年度は国営が2,275億円,公営1,931億円,民営3,165億円,特殊法人3,641億円で,それぞれ研究機関全体の研究費の20.7%,17.5%,28.7%,33.1%を占めている ( 第2-1-32図 )。

学問分野別の構成比をみると,工学の比率が最も大きく48.5%,以下,理学28.4%,農学16.6%,保健6.6%の順となっている ( 第2-1-33図 )。

第2-1-31図 組織別・学問別の研究機関数の推移

第2-1-32図 研究機関の研究費の推移

費目別の構成比をみると,公営においては人件費の占める比率が著しく大きいことが特徴となっている。また,特殊法人においては有形固定資産購入費の占める比率が著しく大きく,これは,原子力,宇宙開発などの大型施設・機器を必要とするものが含まれていることによると考えられる ( 第2-1-34図 )。

研究費の性格別構成比をみると,組織別では,国営は基礎研究の比率が他に比べて大きく,公営は応用研究の比率が大きい。特殊法人においては,開発研究の比率が著しく大きいことが特徴的である。学問別では,保健に関する研究機関では基礎研究,応用研究に力が注がれており,農学系の研究機関では応用研究に,理学,工学系の研究機関では開発研究の比率が大きい ( 第2-1-35図 )。

第2-1-33図 研究機関の研究費の学問別構成比の推移

第2-1-34図 研究機関の研究費の費目別構成比

第2-1-35図 研究機関の研究費の性格別構成比

研究者一人当たりの研究費をみると,研究機関全体では,対前年度比12.2%増の3,423万円である。組織別では,特殊法人の14,639万円が最も大きく,ついで民営5,602万円,国営2,266万円,公営1,380万円となっている。


(2) 研究機関の研究関係人材

昭和61年4月1日現在の研究機関における研究者数は3.2万人で,前年に比べ0.9%増となっている。

組織別に研究者数をみると,国営が前年比1.3%増の1万人(研究機関の31.3%),公営が1.1%減の1.4万人(同42.6%),民営が4.5%増の0.6万人(同18.2%),特殊法人が2.3%増の0.3万人(同7.8%)となっており,国営と公営で研究機関の74.0%と大部分を占めている ( 第2-1-36図 )。

第2-1-36図 研究機関の組織別研究者数の推移

学問別に研究者の構成比をみると,工学が37.9%で最も多く,ついで農学34.9%,理学16.0%,保健11.2%となっている ( 第2-1-37表 )。

研究関係従事者数は6.7万人で,このうち研究者が3.2万人で全体の48.3%を占め,研究補助者が0.8万人で12.2%,技能者が1.1万人で16.9%,事務その他の関係者が1.5万人で22.6%となっている。この構成比を組織別にみると,国営及び公営は研究者の割合が大きく,民営と特殊法人は,研究補助者の割合が大きいのが特徴である ( 第2-1-38図 )。

第2-1-37表 研究機関の組織別・学問別研究者数(昭和61年)

第2-1-38図 研究機関の研究関係従事者数の構成比(昭和61年)


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ