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第1部   我が国科学技術の国際化に向けて
第3章  我が国科学技術の国際化の現状
(2)  国内研究体制の整備


近年の目まぐるしい環境の変化や科学技術の進展とも相まって,今日の科学技術は,多分野にまたがる研究や境界領域における研究が多くなり,内外の機関との共同研究や研究者交流の必要性が益々高くなってきており,このための体制,制度面の整備が図られてきている。

1) このような状況下にあって,国立試験研究機関等を中心として,国内研究組織の枠を超えた研究交流を一層積極的に推進し,研究人材,研究設備等の効率的かつ効果的活用を図ることを目的として,昭和61年5月20日に制定されたのが「研究交流促進法」である。この法律の制定に伴い,外国人の国立試験研究機関での研究公務員としての任用への道が開かれるとともに,研究集会への参加,国際共同研究による特許権等の無償または廉価使用,国有施設の廉価使用等に関し,法制面の特別措置が講じられた。

外国人研究者の国立試験研究機関への受入れについては,共同研究,研修等の形態で,従来より実施してきているが,当該法律の制定により,通産省工業技術院が昭和62年9月に英国籍の研究者を機械技術研究所へ採用したのに続き,科学技術庁が昭和62年12月に米国籍の研究者を金属材料技術研究所へ採用することとしたなど,外国人研究者の受入れに向けて積極的に具体的対応がみられ始めている。

また,産・学・官及び海外との研究交流の重要性に鑑み,従前より次のような制度の整備を図り,外国人研究者の受入れ促進等充実を図ってきている。

〇 昭和56年度に新技術開発事業団を実施母体として発足した創造科学技術推進制度は,産・学・官及び海外からの研究者を結集して技術革新の源泉となる科学技術シーズ(芽)の探索・育成を行うことを目的としたものであり,これまでに発足した15のプロジェクト (うち4プロジェクトは昭和61年度に,1プロジェクトは昭和62年度に終了)に参画した258人の研究者のうち1割強に当たる32人が,15か国から参加した外国人研究者となっている。

〇 昭和61年度から理化学研究所において開始された国際フロンティア研究システムは,21世紀の技術革新の根幹となる全く新しい知見を発掘するため,多分野の研究者を結集し,未踏の領域における先端的基礎研究を流動的かつ国際的にも開かれた体制のもとに長期的かつ組織的に実施することを目的とした制度であり,現在,7研究チームうち3チームのリーダーの3人を含め16人の外国人研究者が参加している。

2) 一方,大学においては, 第1-3-4表 に示すように,従来より,外国人教員を多数受入れてきており,近年では,国際交流の重要性に鑑み,諸外国の大学等との交流協定に基づくものを含めた国際的な共同研究の推進等,国際交流の一層の拡大を図っている。

なお,国公立大学においては,昭和57年9月1日こ制定された「国立又は公立大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法」により,外国人を日本人教員と同様,大学の常勤の教員として採用することが可能となっている。

第1-3-4表 外国人教員(本務者)数の推移 Change in the number of foreign national (fulltime)teachers in Japanese universities and colleges

また,国立大学等において,民間機関等から研究者及び研究経費等を受け入れ,当該大学等の教官が相手方民間機関等の研究者と共通の課題について共同して研究を行う「民間等との共同研究」の促進が図られているとともに,昭和62年度には富山大学等3国立大学に大学と産業界等との研究協力を推進するための施設として共同研究センターが設置された。

3) この他,関係省庁における国際的な研究交流制度の充実,共同利用研究機関の設置,官民特定共同研究の推進,科学技術振興調整費を活用した国際共同研究,研究者交流等研究活動の国際的展開を図るための措置の充実が図られてきている。


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