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第1部   我が国科学技術の国際化に向けて
第1章  国際社会の中で新しい地歩を占めつつある我が国の科学技術
(3)  我が国の技術力,技術開発力


ここで,我が国の科学技術力がどのような現状になっているのか,これまでにみてきた各種指標等を用い,定量的にみてみる。

科学技術力の定量的なとらえ方には様々な見方があるが,ここでは昭和56年版科学技術白書で分析した方式に基づき,現状の生産力に寄与する科学技術の力を技術力とみなし,将来の新製品,新技術を自主的に開発する能力を技術開発力とみなして,これらにより我が国の科学技術力を推し量り,どのように推移しつつあるかをみることとする。

この方法によると一国の技術力及び技術開発力を表すと考えられる指標としては種々のものが考えられるが,代表的な指標として次の8つの指標を取りあげている。

1)特許の登録件数
2)技術貿易額(技術輸入額と技術輸出額の合計)
3)技術集約製品の輸出額
4)製造業の付加価値額
5)研究費
6)研究者数
7)特許の対外国登録件数
8)技術輸出額

これらのうち,1)〜3)はその国の技術力が直接反映する指標,4)は技術力を有効に生かす産業基盤の大きさを表す指標,5),6)はその国の技術開発力の基礎となる科学技術への投入を表わす指標,そして7),8)は技術開発力を成果の面からとらえる指標であるとみなすことができる。

これら,8つの指標から技術力,技術開発力を総合的に評価するため,各々の指標について米国を100とした指数であらわし,まず1)〜4)を単純平均して技術力を求め,さらにこの技術力,科学技術への投入(5),6))及び技術開発力の成果(7),8))を単純平均して技術開発力を求め,1960年代後半,1970年代前半,1980年代前半の各々について,米国を100とした場合の各国の指数をあらわしたものが 第1-1-20図 である。

第1-1-20図 主要国の技術力及び技術開発力の推移 Change in the re1ative techno1ogical strength and capabi1ity for techno1ogy deve1opment in major industrial nations

この図によると,我が国では技術力,技術開発力の両方で年々指数が増加しているのに対し,西ドイツ,フランスでは1970年代前半に指数の伸びがみられたものの,1980年代前半では逆に減少傾向がみられ,イギリスでは各年度ともほぼ一定の水準にとどまっている。

このように我が国の技術力,技術開発力は,1960年代後半には主要5か国中最低のレベルにあったものが,1970年代前半には米国,西ドイツに次いで第3位となり,1980年代前半には西ドイツを追い越し米国に次いで第2位となっている。また,技術力に比べ技術開発力には,いまだ遅れがみられるものの,急速に改善されつつあることがうかがわれる。


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