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  はしがき

最近の科学技術は,社会経済発展の原動力としての役割を高めつつあるとともに,国民生活のすみずみにまで深く浸透し,様々な生活行動の一部として必要不可欠なものになってきております。

これまでの科学技術の発展の軌跡をたどってみますと,最近の我が国は,欧米のキャッチアップを目指して懸命の努力を重ね,大きな躍進を遂げた時代を経て,欧米先進国と肩を並べるまでに至っており,こうした我が国の研究開発活動の拡大に伴い,我が国の動向が世界から注目を集めるとともに,国際的地位にふさわしい貢献をしていくことが期待されるようになってきております。

このような背景の中で,今後とも知的創造力に存立の基盤を求めざるを得ない我が国としては,21世紀の来たるべき豊かな社会及び国民生活の創造に向けて,創造性豊かな科学技術を機軸とした科学技術の振興を図っていくことが重要となってきております。科学技術の発展は,本来,国際的な競争や協力環境の中で増進されやすく,また,我が国の国際的地位にふさわしい行動が求められている現在,今後の科学技術の振興に際しては,国際交流や国際協同研究の推進等,国際性を重視した展開に真剣に取り組んでいくことが極めて重要となってきております。また,基礎的研究の積極的な推進等により科学技術情報の提供を通して国際的に貢献していくことも,今後の我が国に期待されているところであります。

このような状況から,62年版の科学技術白書では,我が国科学技術の国際化に焦点を当て,その現状と今後の課題について整理,分析をいたしました。

私といたしましても,本白書の分析を踏まえて,我が国科学技術の国際化に向けて,基礎研究の充実,国際交流の促進,研究環境の整備等,一層の努力をして参りたいと考えております。しかし国際化への取組みは,政府のみならず民間,学会,研究者個人等国民各層のあらゆる段階で求められているものでもあり,特に国民の皆様の御理解と御協力が必要不可欠とされております。

本白書が我が国の科学技術の現状を理解していただくための一助となり,また,これからの科学技術の方向づけを考える上で参考となれば幸いであります。

昭和63年1月   伊藤   宗一郎   国務大臣    科学技術庁長官


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