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  はしがき

科学技術は経済社会の進歩と発展を導き,人々の生活をより豊かなものとしてきました。今や,科学技術は人間のあらゆる活動の源泉となっているといっても過言ではありません。科学技術の人間に与える影響がこのように大きなものとなった今日,人間の活動は,科学技術と無関係には考えられないようになってきております。

これまでにも科学技術は,その時々の人々の生活に対応して人間・社会との調和を図りつつ経済社会の発展や国民福祉の向上等に寄与して参りました。しかし,近時,体外受精等これまで社会に存在しなかった手段が創出され,科学技術と人間との関係に新たな問題を投げかけるようになり,また,これまでの人々の生活の物質的な豊かさの実現に加えて,ゆとりや活力など心理的な豊かさの実現が求められるようになる等現代の科学技術は国民生活との接点をより大きく拡大してきております。

もちろん,人間的な豊かさは,広く社会,生活,国民意識等様々な要素によって実現されていくものでありますが,科学技術の面からも,その実現に寄与していくことが大切であります。このためには,科学技術を使用する人間と科学技術を産み育てる人間との両方の側面から,また,研究開発における重点の置き方の問題あるいは研究開発の推進に当たっての周辺条件の整備の問題として科学技術を人間にとってよりよいものにしていくための配慮を強化していくことが重要となってきております。

このような状況から,今回の科学技術白書では,人間の活動の場における科学技術に焦点をあて,その現状と今後の課題について整理,分析を試みております。

本白書が我が国の科学技術の現状を理解していただくための一助となり,また,これからの科学技術の方向づけを考える上で参考となれば幸いであります。

昭和62年1月   三ッ林   弥太郎   国務大臣   科学技術庁長官


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