ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第2部   科学技術活動の動向
第4章  国際交流の動向

天然資源に恵まれず狭小な国土に多くの人口を擁する我が国が,資源問題等ますます厳しくなりつつある国際環境の中にあってその存在を維持し繁栄を続けていくためには,我が国最大の資源である人的資源の結集としての科学技術力を高めるとともに,調和ある国際社会の構築のために,持てる科学技術力を積極的に活用し国際交流・協力に努めなければならない。

近年,世界的に資源,エネルギー,食糧,環境,人口等の諸問題が顕在化してきているが,これらは一国で解決することの困難な地球的規模の問題であり,その解決に当たっては,人類の英知である科学技術能力をいかに結集し,また開発するかが重要な課題となってきている。また,経済成長の原動力として科学技術の発展を活用することが重要である。このような観点から科学技術の重要性及び国際協力の必要性に関する認識は,世界的に高まりつつあり,昭和57年6月に開催された第8回主要国首脳会議(ベルサイユ・サミット)において,ミッテラン仏大統領の提唱の下に,世界経済の再活性化及び成長との関連で科学技術を巡る諸問題が検討され,従来,経済問題等が中心に議論されてきた同会議において主要なテーマの一つとして,初めて科学技術が取り上げられた。同会議においては,科学技術は世界経済再活性化の鍵であるとの認識が明らかにされるとともに,「技術,成長および雇用に関する作業部会(以下「科学技術等に関する作業部会」と言う。)」が設置された。具体的な18の新規協力プロジェクトの提案を含む科学技術等に関する作業部会の報告書は,昭和58年5月に開催された第9回主要国首脳会議(ウィリアムズバーグ・サミット)において賛意をもって留意され,協力プロジェクトが開始されている。

また,中曽根内閣総理大臣は,昭和58年4月から5月にかけて行った東南アジア諸国連合(アセアン)諸国歴訪において,科学技術振興の重要性を述ベ,日本・アセアン間の科学技術協力推進のため,日本・アセアン科学技術関係閣僚会議の開催を提案し,各国首脳の賛同を得た。この日本・アセアン科学技術関係閣僚会議は,昭和58年12月東京において開催され,日本・アセアン科学技術協力の推進等が合意された。

開発途上国との科学技術協力の一層の推進を図るためには,とくに開発途上国自身の自助努力を支援し,自らが研究開発能力を向上させ自国に適した技術(適正技術)の開発を行い得るような研究協力(国際的には広い意味での技術協力の一分野として取り扱われている。)の強化が図られるべきであり,その推進に当たっては研究協力と技術協力等との有機的な連携の強化を考慮する必要性がある。

本章においては,我が国の国際交流・協力の動向として,主要国首脳会議に基づく国際協力,日本・アセアン科学技術関係閣僚会議の開催,国際連合,経済協力開発機構等の国際機関を通じての活動及び科学技術協力協定等に基づく二国間ベースでの活動について述べる。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ