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第1部   研究開発の新展開と連携の時代
第2章  新しい技術を求めて動き出した研究開発活動
3.  新たな展開を見せる研究開発活動
(1)  高まる革新的新技術への指向性


以上に述べたような科学技術へのニーズ,科学技術そのものの動向の中で,企業における研究開発の重点も変化し始めている。

まず,市場と技術・製品との関係で企業の戦略動向を見れば, 第1-2‐11図 に見るように,5年前には現有の技術・製品の応用化・高付加価値化による現有市場の拡大を基本戦略とするものが過半数を占めていたが,現在ではこれが急減し,現有の技術等の応用と高付加価値化による新規市場への進出が他の戦略の倍以上を占め,さらに将来的には新規の技術・製品を開拓して新規の市場に進出しようとするものが過半数を占めようとしている。

第1-2-11図 研究開発において最重点とする企業戦略の視点

業種別に見れば医薬品工業が「新技術等による現有市場の拡大」のウェイトがやや高く,ゴム製品工業が「現有技術等による新規市場進出」のウェイトがやや高いという特徴はあるものの,これらを含めた窯業,鉄鋼,化学等の素材型業種は全体的に新技術等による新規市場への進出指向性が高く,自動車以外の輸送用機械工業で特にその傾向が強いのを筆頭に加工組立型業種においても全体として同様の方向性が定まりつつある。

また,独自技術か導入技術かの面で見た場合,鉱業,石油・石炭製品工業において導入技術の改善改良のウェイトが高いのを除き,ほぼ全業種で独自技術重視の方向にあり,なかでも素材型業種の方が加工組立型機械よりもその傾向が強い。

なお,企業規模では一般的には大規模になる程「独自技術重視」「新規技術による新規市場への進出」のウェイトが高くなっている。

第1-2-12図 企業の研究開発における重点

このような企業戦略の動きの中で,研究開発の内容においても,次の発展に向けて新たな動きを見せ始めている。 第1-2-12図 に見るように,企業の研究開発においては,これまでは「ニーズ指向の製品の改良,新製品の開発」や,「製品の高付加価値化」,「製造プロセスの改良」といったこれまでの技術を磨きあげる方向での展開に重点が置かれていたが,まだ過半数を制するところまでには至っていないものの,「画期的な新技術,新製品の開発」,「川上部門または川下部門にあたる関連業種への進出」,「全く異なる業種への進出」を重点にするものが大きく増え始めている。


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