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第1部   研究開発の新展開と連携の時代
第2章  新しい技術を求めて動き出した研究開発活動
2.  科学技術における構造的変化
(2)  長期化する研究期間


前述のような近時の科学技術の基礎の深化,他領域との融合等によって研究開発は複雑化し,それに要する期間も長期化している。 第1-2-10表 は資本金10億円以上の企業について,現在,生産の主力になっている製品についてどれくらい研究期間を要しているかを調査したものであるが,これによると技術を導入してこれを用いて製品化,実用化を図る場合,商品化までの平均の研究期間は2.36年であり,自主技術によって製品化,実用化を図る場合には平均3.54年の研究期間となっている。

昭和38年に工業技術院で調査したものによれば,導入技術によるものが2.51年,自主技術によるものが2.35年となっており,自主技術による研究期間が長期化しているものと考えられる。

第1-2-10表 業種別の研究期間又び技術の平均的寿命

これを規模別に見ると資本金100億円以上の大規模層では導入技術によるもの2.9年,自主技術によるもの4.7年となっており,大規模層の方がより長期的な研究開発を行っている。

また,特に自主技術によるものについて業種別に見ると,医薬品,総合化学,繊維,その他の化学等の化学系の業種の研究期間が長くなっているが,これは医薬の安全性実証研究を始め,化学系の分野では製品の試験,検証等に比較的長期を要することも影響しているものと見られる。

また,研究開発の成果である新技術,新製品について見ると,全産業では新規性を保持している期間が平均6.31年,特許収入が得られる期間が10.22年となっている。

これを規模別に見た場合,資本金100億円以上の企業の場合,新規性保持期間平均7.94年,特許収入期間平均12.14年であり,この面からも大規模層が他に比べて,より基礎的,基本的な技術を開拓していることがうかがえる。

また,業種別には総合化学,繊維,窯業,鉄鋼等の素材型を中心とする業種では特許収入の得られる期間が長く,技術更新のテンポが緩やかであるのに対し,通信・電子・電気計測器,精密機械等の分野では比較的短かく,比較的急速な技術更新が行われていることを示している。


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