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第1部   研究開発の新展開と連携の時代
第1章  向上しつつある研究開発能力
2  活発化する研究開発投資
(2)  積極化する研究開発への取組み姿勢


企業のレベルにおいても,研究開発への投資はその企業の技術力に大きな影響を与えているとの認識が広がるとともに,積極的に新技術を開拓している企業,特に高度技術製品へ進出している企業の躍進や技術的に独自の工夫をしているベンチャー・ビジネスの活躍が見られている。

第1-1-6図 基礎研究費の比率及び総額の国際比較

第1-1-7図 先端5領域における国際的主要専門誌掲載論文数比較


また,企業が置かれた環境の面でも,我が国の企業は国際的には世界的な資源エネルギー事情の変動,貿易摩擦,新興工業国の追い上げ等条件は厳しさを増しており,国内的にも企業間の競争はより激しいものとなってきている。

このような諸条件の中で,企業の研究開発に対する姿勢も積極的なものとなってきている。科学技術庁の実施した1-民間企業の研究活動に関する調査(昭和60年度)」(以下,「民間動向調査」という。)においても, 第1-1-8図 に示すように,それぞれの企業における経営戦略の中で全産業のうち66.5%の企業が研究開発を経営戦略上「最も重要な事項に含まれる」 と位置づけ,「やや重要な事項に含まれる」とする企業28.5%と併せて95.0%の企業が何等かの形で研究開発を重視した経営展開を図っている。

また,研究費の決定要因においても,昭和51年度と昭和60年度の民間動向調査を比較した場合,「当該年度での開発の重要性」を中心に判断するとする企業が依然として大きいが,全体として見れば前年度の研究費,前年度の成果や売上・営業利益実積,当該年度の売上・営業利益の見込みを中心として決定する型の企業が減少傾向にあり,これに替って「研究開発に対する方針」として,やや長期的視点のもとに独自の戦略方針をたててこれに基づき決定していく企業が増えている( 第1-1-9図 )。

第1-1-8図 研究開発の経営戦略における位置づけ

これに伴い,これまでどちらかといえば国民総生産の伸びの変化に連動して上下してきた企業の研究開発投資も,特に昭和54年度以降には国民総生産の伸び率が年4〜5%と低水準で移行する中にあって,研究費は年率10%前後と高水準に推移し,研究開発投資は今や景気の変動の影響から離れて行われるようになってきた( 第1-1-10図 )。

また,個別企業で見ても,経済変動にかかわらず,一定水準の投資を研究開発に振り向ける企業が増えている。

このような動きは,単に我が国のみならず,例えば米国においても産業部門による研究投資が,1979年以降国民総生産の伸び率の低下にもかかわらず,高水準で推移するようになってきており( 第1-1-11図 ),国際的にも明日に向けて研究開発への取組み姿勢が強化されつつある。

第1-1-9図 研究費を決める主な要因

第1-1-10図 我が国における実質国民総生産と企業の実質研究費の伸び

第1-1-11図 米国における実質国民総生産と民間の実質研究費の伸び


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