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第2部    科学技術活動の動向
第3章  技術貿易及び特許出願の動向
1.  技術貿易
(1)  我が国の技術貿易の動向


昭和58年度の我が国の技術貿易は,日本銀行「国際収支統計月報」によれば,輸出(対価受取額)は1,482億円(624百万ドル),対前年度比13%増,輸入(対価支払額)は4,938億円(2,079百万ドル),対前年度比10%増となった。この結果,技術貿易収支比(輸出/輸入)は0.30となり,前年度より0.01ポイント改善された( 第2-3-1図 )。

昭和57年度の我が国の新規技術導入件数は,科学技術庁「外国技術導入年次報告」によれば2,229件であり,前年度に比べ153件(7.4%)増加した( 第2-3-1図 )。

昭和57年度の産業別技術貿易を総務庁統計局「科学技術研究調査報告」で見ると( 第2-3-1図 , 第2-3-2図 , 付属資料21 ),技術輸出額は1,849億円,技術輸入額は2,826億円でそれぞれ対前年度比5.6%,8.9%増加した。

また,技術輸出及び技術輸入とも製造業が大部分を占めている。

第2-3-1図 我が国における技術貿易の推移

(第2-3-1図の注)

注)1.図中(日銀),(総務庁)とあるのは,それぞれ日本銀行「国際収支統計月報」,総務庁統計局「科学技術研究調査報告」による。

2.新規契約分とは当該年度に新たに結んだ契約による貿易額であり,新規契約分は,総務庁統計局「科学技術研究調査報告」による。

3.技術導入件数とは当該年度に新たに我が国が技術導入契約を結んだ件数で あり,科学技術庁「外国技術導入年次報告」による。

技術導入には,契約期間又は支払期間が1年を超える「甲種」技術援助契 約とそれ以外の「乙種」技術援助契約の2種があったが,昭和55年12月1日 からこの区分は廃止された。したがって,昭和55年11月以前の技術導入件数 については,甲種,乙種の合計を示している。

4.邦貨への換算は付属資料33による。

5.日銀データと総務庁データとの間に差が生じている主な要因は,

1) 集計方法:日銀データでは,技術貿易として集計されるものは,為替送金されるもののうち,送金目的が技術援助であるもののみを集計しているのに対し,総務庁データは,調査対象企業が外国との間において特許,ノウハウ,技術指導などの技術の提供及び技術の受入れを行った場合のすべてを対象としていること。
2) 調査対象範囲:日銀データでは,為替送金されるものすべてを対象としているのに対し,総務庁データでは研究開発を行っている企業を対象としているため,特殊法人研究機関,卸売,小売業,サービス業などの企業が含まれないこと。
にあると考えられる。よって技術輸出額については1)の要因によりプラント輸出中の技術輸出分がプラント輸出額として集計された場合は,日銀データの中には含まれないこととなり,総務庁データを下回るものと見られる。逆に技術輸入額については実際に技術導入を活発に行っている宇宙開発事業団等の特殊法人研究機関や百貨店などの第3次産業の分が総務庁データにほとんど含まれていないため,2)の要因が強く働き,総務庁データが日銀データを下回るものと見られる。

なお,その新規契約分のみを見ると,昭和47年度以降,技術輸出額の方が技術輸入額を上回っており,昭和57年度はそれぞれ633億円,444億円となったが,前年度に比べ技術輸出額が減少したのに対して技術輸入額が大幅に増加し,この結果,新規契約分における収支比は大幅に低下した( 第2-3-1図 )。

技術貿易を製造業の業種別に見ると( 第2-3-2図 , 付属資料21 ),昭和57年度の技術輸出については,電気機械工業の355億円(対前年度比23.8%)をはじめ,化学工業の294億円(同8.0%減),鉄鋼業の290億円(同18.6%増),輸送用機械工業の287億円(同3.6%増)と続いており,昭和54年度以降電気機械工業の比率が着実に伸びている。また,技術輸入については,電気機械工業の892億円(前年度比29.6%増)をはじめ,輸送用機械工業の564億円(同15.9%),化学工業の459億円(同23.6%増),機械工業の274億円(同11.1%減)と続いている。

第2-3-2図 産業別技術貿易額の推移

なお,技術輸出額が技輸術入額より多い主要な産業は,建設業並びに製造業中の鉄鋼業及び繊維工業であり,特に鉄鋼業及び建設業は,それぞれ昭和49年度以降及び昭和50年度以降出超を続けている。

一方,技術分野別の技術導入件数を科学技術庁「外国技術導入年次報告」から見ると( 第2-3-3図 , 付属資料23 ),電気633件(対前年度比41.3%増),機械489件(同2.2%減),化学307件(同6.4%減)と続いており,昭和55年度以降電気の件数が増加しているのに対して機械の導入件数が減少している。

第2-3-3図 技術分野別導入件数の推移

第2-3-4図 先端技術分野の導入動向

第2-3-5図 我が国の地域別技術貿易

第2-3-6図 我が国の地域別技術貿易の種別か訳(昭和57年度)

これを主な先端技術分野別に見ると( 第2-3-4図 ),電子計算機関連が群を抜いて多く,特にソフトウェア関連の伸びが目立っている。

昭和57年度の技術貿易を地域別,国別に見ると( 第2-3-5図 , 付属資料22 ),技術輸出ではアジアが708億円(対前年度比4.2%増)で一番多く,そのうち主要な相手国は,インドネシア148億円,中国142億円(うち台湾97億円),韓国75億円となっている。米国は,単独の相手国としては最も多く356億円(対前年度比9.2%増)となっている。

技術輸入については,北アメリカ及びヨーロッパからのものが圧倒的に多く,特に米国からのものが支配的で,昭和57年度には1,870億円(対前年度比8.8%増)に達し,イギリス250億円(同38.9%増),西ドイツ178億円(同5.8%減),スイス157億円(同1.9%増)と続いている。

次に技術貿易を地域別,業種別に見ると( 第2-3-6図 ),技術輸出においては,アジア(西アジアを除く)へは電気機械工業及び建設業の,西アジアへは窯業及び輸送用機械工業の,北アメリカへは電気機械工業及び化学工業の,南アメリカへは鉄鋼業の,そしてヨーロッパへは化学工業,鉄鋼業及び電気機械工業の比重が大きい。また,技術輸入については,北アメリカからは電気機械工業及び輸送用機械工業の二者で過半を占め,ヨーロッパからは電気機械工業及び化学工業の二者でほぼ50%を占めている。

第2-3-7図 主要相手国別技術導入件数の推移

また,相手国別の技術導入件数は,米国が圧倒的に多く,昭和57年度には1,175件(対前年度比20.3%増)になり,フランスが228件(同1.8%増),西ドイツ(同3.2%増),イギリス(同12.6%減)とこれに続いており,これらの上位4か国だけで全体の79.9%を占めている( 第2-3-7図 )。


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