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第2部    科学技術活動の動向
第1章  研究活動の動向
1.  研究費の流れ
2)  米国


負担割合,使用割合とも産業が最も高いことは他の4か国と同様であるが,産業の負担割合が51%であるのに対し,使用割合は74%と著しく高く,両者の較差は5か国中最大となっている。これは,政府の負担割合が46%と高く,そのうち約半分が産業へ支出されているためである。政府の負担の残りの部分については,25%が政府研究機関へ,20%が大学へ,4%が民営研究機関へ支出されている。一方,産業の負担は98.6%が産業自らへの支出であり,残りの0.8%,0.6%がそれぞれ大学,民営研究機関へ支出されている。

研究費の流れを使用者側から見ると,産業の使用額のうち政府支出の占める割合は32%と5か国中で最も高いことが特徴的である。産業への政府支出の支出源を1982年度の連邦政府予算の支出権限(obligation)ベースで見ると,75%が国防省から,14%がエネルギー省から,8%が航空宇宙局(NASA)からと,この3省庁が大半を占めている。

第2-1-2図 研究費の流れ(米国,1982年度)

また,政府研究機関の使用額は100%が政府の支出であり,その内訳を1982年度予算で見ると,56%が国防省,13%が航空宇宙局,10%が厚生省,6%が農務省の支出であり,特定の省庁に研究費が集中している。

次に,大学への支出については,使用額の74%を政府負担に依存しており,大学の自己負担は17% 1) と少ない。また,大学の使用額のうち25%に相当する24.8億ドル(約6,200億円)は政府出資で大学が運営する研究機関(Federa11y Funded Research and Development Center)で使用されている。大学への政府支出の内訳を予算上で見ると,33%が厚生省,26%がエネルギー省,14%が国防省,12%が国立科学財団(NSF)からの支出となっている。最後に,民営研究機関については,その使用額のうち67%を政府に依存しており,自己負担が23%あるほか残り10%を産業から受入れている。

米国における研究費の負担割合を10年前の1972年度と比較すると,政府負担が9%近く減少し,その分産業の負担が増加している。また,使用割合についても,政府研究機関が3%減少し,その分産業が増加している。これは,後でも見るように,1977年度以降の産業の活発な研究開発投資と研究開発活動によるものである。


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