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第1部   21世紀の新たな技術の創出を目指して
第4章  民間企業における基礎的研究への取組み方
8.  企業規模別に見た基礎研究への取組み方


「研究開発支出額100億円以上の企業」(以下「100億円以上」という)と「研究開発支出額5億円以下の企業」(以下「5億円以下」という)を取り出しそれぞれの基礎研究に対する考え方を見る。

全調査企業763社のうち「100庶円以上」は50社,「5億円以下」は321社である。これら2つの企業グループについて,欧米企業と比較した「技術開発力水準」に関する認識を見ると,「100億円以上」は,現在の「技術水準」以上に自社の「技術開発力水準」をより高く評価している。逆に,「5億円以下」の企業は,全企業の平均に比べて自社の「技術開発力水準」が欧米企業より「劣っている」とする割合がやや多い( 第1-4-18図 )。

この2つの企業グループの基礎研究への取組み方を見ると,基礎研究を実施しているものが「100億円以上」では72%であるのに対し,「5億円以下」では42%と低い。さらに,基礎研究を実施しているが自社内のみでは「不十分」としているものは,「100億円以上」では68%,「5億円以下」では39%であるが,このうち今後,大学を中心に外部委託を考えているものは,それぞれ59%,47%である( 第1-4-19表 )。

第1-4-18図企業規模別に見た技術水準及び技術開発力水準

一般的傾向として,「100億円以上」が「5億円以下」に比べ,基礎研究一課題当たりの平均研究期間がより長期であること(50%が「3年以上」),大学,政府研究機関との交流あるいは共同研究への取組み方がより積極的であること(50%が共同研究強化への意欲が強い),基礎研究推進のための人材強化のため採用する研究者の最終学歴として,「学士」よりも「修士」と「博士」のより高学歴の方を好むこと等の傾向が顕著である。このことから,「100億円以上」の方が基礎研究に対し,積極的であると考えられる。しかし,「100億円以上」において基礎研究費比率や基礎研究に従事する研究者の割合を「大幅に伸びる」とした回答は極めて少なく,約半数はこれまでと「変わらない」としており,伸びるとしても「やや伸びる」としている点は,我が国企業の基礎研究充実への余力に懸念が持たれる。

第1-4-19表 企業規模別に見た基礎研究に対する取組み方


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