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第1部   21世紀の新たな技術の創出を目指して
第1章  新しい技術の創出をもたらす基礎的研究
(3)  基礎的研究の態様
3)  技術的課題の解決を目的とする基礎的研究


技術的課題の解決を目指す応用・開発研究の過程での行きづまりを打開するため基礎的研究にもどる場合や,技術的課題の解決を目的として当面必要な自然自象に関する新知識を得るために行う基礎的研究がある。

パスツールの免疫に関する研究を始め,病原菌や生体機構に関する基礎的研究は,医療面での課題に関して始められたものが多い。

また,対空砲火の自動化の必要上研究された情報理論や典型的な例としてトランジスタの開発がある。後者は企業のグループ研究の〜成果であるが,真空管にかわる固体増幅器の開発を目指して,基礎的研究を積み重ね,ゲルマニウム結晶の表面の現象を解明したことが糸口となって成功したとされている。

今日では,大規模集積回路や超格子素子などのより進んだエレクトロニクス・デバイスの開発を課題とする研究では,新しい解析手法や観測・測定技術を用いて,数原子レベルの極微の世界の未知の現象や仕組みをより精緻に理解するための基礎的研究が盛んに行われている。

さらに,米国では合成燃料の研究開発について,従来の技術の延長では実用化が困難なことから,素材,反応過程にまで立ち戻った基礎的研究とそれに基づく新技術が必要とされ,これまで開発研究を重視してきた大手石油企業においても,基礎研究所の設立が進められている。


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