? 昭和58年版科学技術白書[第1部 第4章 4 (2)]
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第1部    情報化の新たな展開に向けて
第4章  情報化の新たな展開に向けて
4.  今後の科学技術の開発の在り方
(2)  基礎から応用に至る総合的な取組


我が国の情報化を支える科学技術は,集積回路技術,コンピュータハードウエア技術等国際的にも高い水準に達しているものも多いが,基礎的な分野については今後努力を要すべき点も多く残されている。これは,今日までの技術開発が欧米で開発された技術をベースとしてこれを洗練し,高度化することを中心として進められてきたことによっていると考えられる。このことは,第3章で述べた研究開発投資のうち,基礎研究の比率が低いことにも現われている。

今後の更なる技術的発展を図るためには素子,コンピュータ等について,基礎の段階から取り組むことが必要となっている状況にあり,科学技術立国を目指す我が国にとって,情報化を支える科学技術が,その主要な柱の一つとなるものであることを考えると,基礎的な分野においても創造的な研究開発に向けての活動を強化していくことが必要である。

また,情報化を支える科学技術には自然科学のみならず,人文・社会科学を含む広範な科学技術が関与しており,こうした科学技術の展開とともにメカトロニクス等の様々な学際領域及び業際領域が発展してきている。今後,機械の機能の高度化を図り,人間に使い易いものにしていくことが求められているが,このための一つのアプローチである知能化のための研究開発に当たっては,コンピュータ技術等の研究開発とともに生理学,心理学,言語学といった人間の知的機能にかかわる研究開発も総合的に進めていくことが重要である。このような観点から航空・電子等技術審議会においては,人間の知的機能を補完又は代替するシステムの総合的な研究開発の在り方について検討を行っている。

このように,今後の情報化を支える科学技術の発展のためには従来の研究領域の区分にとらわれない柔軟かつ総合的な取組が必要と考えられる。このためには,産業界,大学,国立研究機関等が十分に連携を取りつつ,また,プロジェクト方式の研究等によって研究開発を進めていくことなどが必要である。


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