? 昭和58年版科学技術白書[第1部 第2章 1 (3)]
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第1部    情報化の新たな展開に向けて
第2章  社会の各分野における情報化の進展
1.  産業分野における情報化
(3)  流通業


大規模小売業である百貨店業界では,昭和33年頃から,パンチカードシステムその他の機械を導入して事務の機械化を図ったが,さらにコンピュータの導入により大量の事務処理の消化・スピード化,業務の統合化が実現されチェーンストア等へと普及していった。その後,入カデータを速く,正確に収集するため,百貨店,チェーンストアなどでは,レジスタからのテープをOCR(光学的文字読取装置)にかけて磁気テープに転換する方法,売上データをマークシートに記入して入力する方法が用いられた。さらに販売時点で店頭の端末からデータ通信を利用して中央のコンピュータに情報を伝送,入力することが可能となった。販売時点で販売情報を管理しようとするシステムはPOS(Point of Sales)システムと呼ばれており,バーコード方式とOCR方 式がある。

このPOSの普及に際しては,昭和53年にバーコード方式用に食品,雑貨用共通商品コードシンボルがJIS化され,次いで昭和55年には,衣料品タイプのOCR値札のJIS化が図られることにより,システムのより広範な普及を可能としてきている。

最近になって,POSシステムは,多様化した消費者ニーズに対応したマーケティング戦略を展開するのに当たって重要な役割を果たしうるとの認識が強まり,システムの開発,普及に関する諸施策と相まって,POSを導入する小売店の増加をもたらしており,小売業界全体としてPOS導入意欲はかなり高くなってきている。

また,総合物流業において大きな役割を担う倉庫業においてもその合理化を目的として早くから情報化が重視されてきている。

運輸経済研究センターが昭和56年8月に行った調査では,回答のあった企業(資本金5,000万円以上を対象)241社のうち,コンピュータ利用企業145社,利用率60.2%となっており,利用企業の44.8%は入出庫管理に適用している。第1-2-12図に示すように,コンピュータ利用は,着実に進展していることがうかがわれる。

第1-2-12図 倉庫業におけるコンピュータ利用状況

また,業種の特質からかなり他業種,特に荷主とのデータ交換が活発に行われており,大手・中堅企業を中心にオンラインによるデータ伝送,ファクシミリによる情報伝達が進んでいる。

このような情報化のためのシステム化又はソフトウエアについては,倉庫業においては,不特定多数の荷主から種々雑多な貨物を受託する立場から,倉庫の実情に合ったシステム,荷主のニーズに合ったシステムとする必要性があるため,プログラム等を自社開発しているところが多い。


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