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第1部   創造性豊かな科学技術を求めて
第3章  創造性豊かな科学技術へ向けての課題
5.  国際協力の積極的展開


相互依存関係がますます強まりつつある国際情勢の下で,科学技術分野における国際協力は各国それぞれの政治的,経済的事情を背景としながら,研究開発資金の分担,得意な技術の交換,自国の技術力の維持向上,核融合などの将来に期待される技術の研究開発への参加など,様々な動機に基づいて実施されている。我が国も,先進国の一員として,全地球的規模で生じている様々な問題の解決に寄与し,また,開発途上国の発展に貢献するためにも,もてる能力を活用し国際的責務を遂行することが強く求められている。

このような状況の中で我が国では,欧米先進国との間で科学技術協力協定を締結する等して,国際共同研究や人材交流等を行っているほか,開発途上国に対する研究・技術協力を含め,その他の国との間でも科学技術分野における協力を積極的に推進してきている。また,国際連合等国際機関を通じての協力にも積極的に取り組んでいる。

一方,最近においては,各国の間で科学技術によって世界経済の低迷を打破していこうとする気運が急速に高まっている。特に,1982年6月にフランスで開催された第8回主要国首脳会議において議題として初めて科学技術の問題が取り上げられ,その結果,共同宣言において「世界経済の再活性化及び成長は,科学技術の発展を活用する我々自身の努力に依存するのみならず,我々の国の間の協力及び他の諸国との間の協力にも相当程度依存するものである。」として国際協力の必要性が提唱された。その具体的内容は各国の代表から成る作業部会において検討が進められているが,このように,従来の科学技術の国際協力に加えて世界経済の再活性化及び成長のための国際協力が重視されてきている。

我が国としては,対等の立場に立ち,人材の交流,情報の相互流通などの科学技術の国際協力の基盤を一層充実する必要がある。また,前述の作業部会の検討結果を踏まえて推進される予定の国際協力の内容としては,先端的な科学技術分野における共同研究開発等が考えられることから,高度の技術力をもってこれに対応していくことが重要であり,自主技術力の強化が必要となってこよう。このような国際協力に参加することは,我が国自身の科学技術の水準向上にも結びつくものである。このような観点から,創造的な科学技術能力の向上を図り,それを積極的に活用して国際協力に意欲的に取り組んでいくことが必要である。


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