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第1部   創造性豊かな科学技術を求めて
第1章  科学技術の成果とその特徴
第3節  基礎的段階における科学技術の水準
  (先導的・基盤的科学技術分野の基本的技術)


先導的・基盤的科学技術の研究開発は,新たな技術革新のシーズを育て,他の多くの科学技術分野の進展を先導するという意味で極めて重要である。またその成果は広い分野に波及効果を及ぼし,科学技術全体の水準の向上に資する。 第1-1-33表 は,このような先導的・基盤的科学技術の中から,いくつかの基本的技術を取り上げ,その源泉,すなわち基本原理の確立及び実証がいつごろ,どの国でなされたかを示したものである。その内容は,トランジスタのように完全に実用化され,技術革新の進展に貢献したものから,組換えDNA技術のように現在各国が基礎研究及び実用化のための研究開発を積極的に展開しているものまで種々の段階にわたっている。また,超電導技術のように,まず現象が実験的に見出され,後年に理論的説明がなされる例のあることが分かる。このことは,自由で独創的な基盤研究が新たな技術革新の源泉をもたらす可能性のあることを示唆している。

この表から,米国は理論面である基本原理の確立と,実践面である実験的実証の両面にわたって,世界を先導していることが読み取れる。一方我が国は,前述の民間企業のアンケートに表れた研究開発例に比較すれば,一定の貢献を果たしてきたと評価できる。しかも,日本の研究者による基本原理の確立の例として挙げた光ファイバは,今後本格的な実用段階を迎える先導的技術であり,世界に誇ることのできる成果である。このように,少なくとも近年においては,我が国も世界の科学技術水準の向上に貢献した部分があるが,全体的に見れば,基本的技術の分野でなお一層の努力が必要である。

第1-1-33表 先導的・基盤的科学技術分野における基本的技術例


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