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第1部   世界の中で
第4章  我が国科学技術の今後の課題
7.  OECDの役割


イノベーション推進についての理解を深め,科学技術政策に関する経験と情報の交換を継続し,上記のような活動を強化しようとする加盟各国を支援する。

次に国内の最近の動きについて述べよう。

現在の我が国の科学技術政策の概略については,すでに第2章で述べたとおりであるが,最近に至って今後の政策はいかにあるべきかという議論が一段と熱を帯びてきている。

この背景には,戦後35年にわたって我が国経済社会の発展を支えてきた諸要因が,内外諸情勢の変化により大きく変貌しつつあり,狭隘な国土と資源・エネルギー等の制約の下で,このような環境変化に対応しつつ,経済安全保障の視点も踏まえ,我が国が21世紀に向けて一層の発展を遂げていくためには,科学技術の振興を図ることが極めて重要であるという時代認識がある。

昭和56年1月26日の第94回国会(常会)における内閣総理大臣の施政方針演説でも科学技術の振興を重要施策の1つとして取りあげ,ほぼ次のとおり述べている。

即ち,「我が国が今後直面する幾多の制約を打開する鍵となるのは,科学技術の振興である。科学技術の進歩は,経済発展の原動力であり,国民生活向上の基盤である。

我が国は,幸い,国民の高い知的能力に恵まれている。この貴重な国民的資質を十二分に活用して,独創的な科学技術を振興し,民族発展の可能性を切り拓き,世界の進歩に貢献することが我々の世代に課せられた責務であると考える。

このような観点に立って,宇宙開発から生命科学に及ぶ広い分野にわたり,また,基礎研究から実用化に至る各段階の連携を保ちながら,次の世代に引き継ぐ科学技術の発展を図っていく。そのため,来年度予算において,科学技術振興調整費の制度を創設するなど施策の充実に努めた。」また同様の観点から,科学技術に特に関係の深い閣僚,即ち,総理府総務長官,経済企画庁長官,科学技術庁長官,大蔵大臣,文部大臣,農林水産大臣,通商産業大臣が連絡会議をつくり,いわゆる科学技術立国を目指した考え方に立って昭和55年10月17日から12月19日まで,今後の科学技術政策はいかにあるべきかについて討議を重ねた。

この科学技術関係閣僚連絡会議においては,科学技術政策の基本的事項について,1.研究開発投資の充実,効率化,2.科学技術会議の総合調整機能の強化等,3.評価システムの拡充,強化,4.学界,産業界,政府の有機的連携の強化,5.自主技術開発の推進,6.人材の育成,確保,7.国際協力の展開,の7項目にわたって意見の一致をみた。そして関係各省庁は,これらの事項について今後の施策に十分反映させるよう今後ともできるだけの努力を払う必要があるとした。

以下,これらの項目を基に,これまで本書で分析した国際比較及びその後策定された昭和56年度予算における国の諸施策と関連させながら述べてみよう。


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