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第1部   世界の中で
第4章  我が国科学技術の今後の課題

第1,2及び第3章では,世界の中での我が国科学技術の現状,主要先進国の科学技術振興施策及びこれらの国々における重要研究開発分野の進捗状況についてみてきた。

第1章でみたように,我が国の科学技術の成果は,産業面に強く表れており,経済との関連における総合的な技術力は相当高い水準にあるものの,革新的,独創的な科学技術の面ではまだ欧米先進国に遅れているようである。

また,第2章でみたように,主要先進国においては,ここ数年研究開発投資の上昇が見られ,科学技術を国の重要施策に含めるなど,再び科学技術に力を入れ始めている傾向がうかがえる。

さらに,主要先進国は今後特に推進すべき分野として,エネルギー関連技術,エレクトロニクス技術,材料技術,ライフサイエンス等をほぼ共通して考えており,これらの研究開発に力を注いでいるのを第3章でみてきた。

本章ではこれらを踏まえ,科学技術立国を目指す我が国にとっての問題点を明らかにし,我が国科学技術の今後の方向を探ることとする。

先ずOECD(経済協力開発機構)における科学技術活動の簡単な経緯と本年3月パリで開かれたOECD科学技術政策委員会(CSTP)大臣会議の討議から,先進諸国の今後の科学技術に対する共通認識をみてみよう。

戦後,科学技術に投ぜられる資金及び人員が急激に増加し,科学技術が経済成長と密接な関連を有するようになるとともに,各国の科学技術政策担当の責任者が一堂に会し,科学技術活動をどのように進め,かつ国の政策に科学技術をどのように取り入れて行くべきかについて各国の経験及び見解を交換する必要性が強く認識されるに至った。

このようなことから,1961年OECDの内に,「科学研究委員会」が設置され,何回かの組織改変を経て1972年に「科学技術政策委員会(CSTP)」となったが,毎年加盟国(現在24か国とEC)の担当者による活動が続けられてきた。

また1963年にOECD加盟国の科学技術関係大臣会議の第1回が開催され,以後約5年に1回会議が持たれて来た。

今回の大臣会議は6回目に当るが,OECD加盟各国及びユーゴスラビアから科学技術政策を担当する大臣(又は大臣クラス)が出席,わが国からは高平公友科学技術政務次官ほか関係省庁の担当官が出席した。

本会合では,「1980年代の科学技術とイノベーション:国内及び国際的展望」を総括テーマとして意見交換を行なった結果共通の認識が得られ,「将来の科学技術政策に関する宣言」として発表された。

この大臣会議が「宣言」を採択し発表したのは初めてのことであり,ここに時代の流れの一端を見ることもできよう。

「宣言」の概要は次のとおりである。


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