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第1部   世界の中で
第2章  主要先進国の科学技術振興施策
第3節  フランス
2.  経済社会発展5ヵ年計画


(1)フランスにおける経済計画は単なる将来の予測でなく,財政支出の計画化であり,計画された事項は実際の支出が約束されるものである。

今日までの各次にわたる5ヵ年計画の中の科学技術に関する計画の主な目標をみると,第二次大戦による人的・物的面での不足分からの再建を目的として,第3次(1958〜61)では技術者,研究者の養成が,第4次(1962〜65)では研究施設の整備が図られた。続く第5次(1966〜70)では研究の集中化,重点化及び応用化,実用化が図られ,研究費の対国民総生産(GNP)比も1967年には最高を記録した。しかし,その後は対国民総生産比が低下傾向を示したため,第6次(1971〜75)においては,研究投資の充実が目標として掲げられたが,過去の水準には回復しなかった。第7次(1976〜80)においては,研究能力の強化,成果の活用,研究機関相互の協力,国際協力が目標とされ,資源・エネルギー,環境等の研究開発が優先分野とされた。

(2)1981〜85年を期間とする第8次においては,計画の中心となる七つの重点課題の第1位にフランスの研究開発の水準を最も進んでいる先進国の水準に引き上げることを掲げており,第7次までの計画に比べ第8次は科学技術政策をより重要視している。この目標を達成するために,1985年には研究費の対国内総生産比を2.15%に引き上げること及び多くの研究組織,学問領域にまたがる研究協力を推進するなどの研究制度の充実に関する事項が計画されている。

七つの重点課題ではこの他に,エネルギー・資源対外依存度の縮少,将来性ある工業技術による競争力のある工業の育成,農業と食品工業の強化,雇用の促進,社会保障制度の強化,生活様式の改善を掲げている。

この中で,将来性ある工業技術による競争力のある工業の育成については,次の6分野を掲げ,戦略的工業として振興を図っていくこととしている。

○エネルギー開発技術(原子力,太陽エネルギー等)
○マイクロエレクトロニクス
○航空機産業と宇宙産業
○海洋関係工業技術
○製造業の新工業技術(新材料等)
○生物工学


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