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第1部   世界の中で
第2章  主要先進国の科学技術振興施策
第3節  フランス
1.  概要


フランスの科学技術の特色を一言で言うならば,基礎研究部門の充実に対して,科学技術の成果を商業ベースで産業化することはやや不得意としていると言える。また科学技術の振興は従来より,他の自由主義世界の主要国に比べ,政府主導型の色彩が強く,国立研究機関等の役割が重要となっており,民間の自主的活力は弱い傾向にある。

まず,研究費についてみると,1978年は1兆7,600億円で米国,ソ連,日本,西ドイツに次いでいるが,研究費の負担状況をみると政府の負担割合が58%と主要先進国の中でも最も高く,政府主導型を示している。

政府の科学技術関係予算についてみると,フランスは国の総予算の5.7%を科学技術関係に当てており,これも主要先進国の中でその割合が最も高くなっている。同国の科学技術関係予算には,包括予算及び包括外予算があるが,後者は軍事研究,大学関係の研究,民間の大型航空機計画に関する研究及びその他(電気通信関係予算として計上される国立電気通信研究所の支出及びいくつかの省が科学研究に割り当てる少額の支出)に区分されている。

第1-2-2表 科学技術関係予算(1980年)

1980年の科学術技関係予算は1兆6,557億円で,これは我が国(1兆2,860億円)よりも大きく,我が国と比較した場合軍事研究の割合が高い。また,この国の特色として技術輸出額の大きいことがあげられ,米国に次いでいる (第1-1-15図)

なお,研究者数は6.8万人と主要先進6ヵ国のなかでは最も少ない (第2-1-18図)

行政機構についてみると,科学技術行政は各省庁で行われているが,総合的な科学技術施策及び各省間の調整は,科学技術研究総務庁で行われている。

同庁で立案された施策は,科学者をメンバーとする科学技術研究諮問委員会における専門的立場からの討議を経て,首相の主催する科学技術研究閣僚会議において協議され,首相等によって決定される。

また中央集権的及び政府主導型の国柄を反映して,「統済社会発展5ヵ年計画」があらゆる政策の基本となっており,科学技術政策もこの計画の中で位置づけられている。


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