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第1部   重要性を増す政府の研究活動
第3章  重要性を増す政府の研究活動
第3節  重要性を増す政府の研究活動


社会経済の要請にこたえ,政府の研究活動が活発に展開されていることは,以上みてきたとおりである。

エネルギー研究開発においては,原子力開発,化石エネルギーの開発,自然エネルギーの開発,更に省エネルギー技術の開発の各分野で研究開発プロジェクト化が進められ,また,分野全体として基本計画が策定されている。

今後,これらのプロジェクトを基本計画に基づき的確に推進していくことが必要とされている。国民生活の質的向上のための研究開発課題は極めて多い。これら多くの研究開発課題については,研究開発課題の性格,科学技術の水準等に応じて研究開発の推進を図る必要があり,政府のリーダーシップが大きい分野である。国民の要請に応じて技術革新の良き推進者たり得るか,政府の責任は極めて大きい。

また,国際競争力強化の基盤となる産業技術の発展については,民間だけで実施できない多額の研究資金,長期の研究開発期間を必要とし,研究開発の危険負担の大きい研究集約的分野の研究開発に対する助成を強化するとともに,その推進に当たっては,明確な目標の下に,産・官・学の各分野の研究能力の結集が重要である。

一方,開発途上国に対する研究協力の実施は,技術先進国である我が国にとって,これから一層重要性を増す問題であり,このため,開発途上国のニーズの的確なは握,我が国の人材の確保,開発途上国の人材の養成等多くの課題の解決が迫られている。

このように,前節で検討した各分野とも,政府の研究活動の役割は,ますます重要になっている。政府の研究活動は,これらの分野の活動だけではなく,更に,多くの分野で多くの研究活動が必要とされている。政府としては,これらの研究活動のすべてを推進していかねばならないが,特に,すべての研究活動を支えるものである基礎的・基盤的研究活動及び将来の発展の芽である科学技術のシーズを生み出す研究活動の推進は,重要である。

基礎科学における独創的,先駆的知識の蓄積は,技術革新のインパクトとなった例は過去に多く見い出され,その重要性は,新しい技術革新への波動の高まりが要請されている今日,特に大きいものがある。

我が国においては,これまで,政府研究費の約50%相当額が科学研究の促進の分野に投じられているが,これからは,自主技術開発という観点からこの分野の研究活動と開発,実用化のための活動とを有機的に結び付けるシステムについて検討し,その強化を図る必要がある。

今後,社会経済の発展とともに,政府の研究活動の重要性は,ますます増大していくことになるが,政府は,必要とする研究開発資源に配慮するとともに,その効率的・計画的推進を図り,研究開発の成果が真に経済の発展,国民生活の向上をもたらすものとなるよう努力することが今日ほど必要とされているときはない。


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