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第1部   重要性を増す政府の研究活動
第1章  政府の研究活動の役割

戦後,焦土から出発した我が国の社会経済の発展は,めざましいものがあった。そして,この発展を支えたものとして,科学技術の進歩が極めて重要な役割を果たしてきたことは良く知られている。

このような科学技術の進歩を示すものとしては,自動車,カラーテレビ,クーラー,合成繊維,医薬品など,我々の生活の身近にも数多く見られている。これらの成果は,海外からの導入技術を初め,既存技術の徹底的な活用,改良を中心とする民間企業の研究活動によるものである。こうした民間部門の研究活動に対して,政府は,その活動が望ましい方向に,支障なく進められるように,国立試験研究機関等において基礎的・基盤的研究を推進するとともに,研究開発の方向付け,教育機関の拡充・整備による研究者・技術者の養成,情報流通体制の整備,特許制度の改善など,必要な科学技術基盤を強化し,また,補助金の交付,税制による優遇措置,低利資金の融通,研究組合の育成などにより,その活動を活発化させてきた。

更に,政府は,このような民間の研究活動そのものを伸ばすことに重点を置いた活動を行うほかに,国が必要とする研究開発を自ら進めてきた。政府の研究活動は,新製品,新製法の開発を主体とする民間企業のような華々しさはないが,民間で行う研究活動とは,その役割を異にした多くの領域で多様な手段により行われてきている。

本章では,政府の研究活動が,どのような役割を担って行われているかを紹介することを目的とするが,その研究活動の分野が広く,その内容も多岐にわたるので,総括的な活動状況は,第3部にゆずることとし,ここでは,政府の研究活動の特徴をつかみ易くするため,いくつかの分野の具体的な研究開発成果を例示しながら,その役割について述べることとする。


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