ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第2部  科学技術活動の動向
第5章  主要国の科学技術政策
3  フランス
(3)  研究開発活動


まず,エネルギーについては,長期的な政策として原子力開発の推進と石油産出国との協力を2本の柱としている。

フランスは石油,天然ガスなどの化石燃料に関しては有力な資源を保有しないが,原子力については,国内及び海外に有望なウラン資源を保有しており,また原子力発電所の建設についても豊かな経験を有している。このようなことから,フランス政府は原子力開発に大きな期待をかけている。

動力炉開発については,実用発電所として軽水炉を採用し,第6次計画中に8,OOOMWeの発電を予定している。また,新型転換炉としては高温ガス炉を選定し,1972年から米国との共同開発を開始している。高速増殖炉については,現在,原子力庁(CEA)の最重点課題として集中的に努力を傾注しており,実験炉,原型炉が,それぞれ臨界に達したのに続いて,現在は西ドイツ,イタリアとの共同事業として1,200MWeの能力を持つ「スーパーフェニックス」を建設する計画の検討が進められている。

原子力開発のほか,エネルギー危機に対処する手段として,エネルギー利用方法の改善による省エネルギー化,新エネルギー源の開発等に関する技術開発が進められようとしている。

このようなエネルギーに関する研究活動が活発化している中で,1974年3月フランス政府は新エネルギープランを発表し,国内のエネルギー消費節約,石油の海外依存からの脱却及び原子力を中心としたエネルギー源の多様化等の新方策を打ち出した。

エネルギー関係以外では宇宙開発,海洋開発,ライフサイエンス等に研究開発の重点が置かれている。

第2-5-5表 フランスにおけるエネルギー生産の今後の見通し

宇宙開発については,これまでの科学衛星を中心どするものから気象衛星,通信衛星といつた実用目的を持ったものに重点が移りつつあり,これに伴つて打上げ用ロケットも大型化している。

海洋開発については,オーシャン計画が続行中であり,これまでにも魚介類の人工養殖の企業化,海面の油濁汚染防止方法の開発等の成果が得られている。

次に,ライフサイエンスについては,フランスはこれを生命の科学(Scien-ce delaVie)の名称のもとに,第6次5ケ年計画の中でも優先的な位置が与えられ,分子生物学,細胞生物学,発生生物学,生理学,免疫学などの分野から,バイオニクス,生物工学,更には農学にいたる広いスペクトラムを持った研究が近年特に強力に推進されている。この中には,ライフサイエンスと産業の関連の解明という大きなプログラムも含まれている。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ