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第2部  科学技術活動の動向
第5章  主要国の科学技術政策
2  イギリス
(1)  概要


近年のイギリスの研究開発政策は政府民間混合型といつた色彩を強めつつある。根本的な考え方として,直接産業界に利益をもたらす研究開発については産業界が中心となつて行うべきであり,政府は情報提供や技術的助言をもつて研究開発を奨励するとの考え方が強い。一方,政府自ら行うべきものとして,国防をはじめとする,建築,道路,環境,公衆衛生などの公共部門における研究開発があり,また,研究設備に多額の経費を要し民間のみでは困難な原子力,航空機といつた分野の研究開発に対する支援も必要とされている。

新しい動きとして政府が民間に委託する研究に「顧客対契約者」の原則による管理方式の導入の検討がある。この方式は,顧客としての各省が契約者たる研究機関に要求条件を明示し,契約者はその実行可能性を十分に検討してから研究を引き受けるもので,一種の商業主義を政府の研究開発の分野に適用しようとするものである。これによれば責任の所在を明確にでき,また,研究機関が正当なコスト内で達成可能であるかどうかの評価を通じて効率化が図られるものと考えられている。」なお,この場合対象となる研究機関は民間のみならず,国の研究機関にも及ぶものとされている。この顧客対契約者の原則は,既に政府の研究開発の主要分野,例えば,軍事研究で一部実施されているが,更に通信,大量輸送,資源保存,廃品再生,海洋工学などの分野の研究開発にも有効と見られ,今後これらの分野への導入も考えられている。


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